小さな企業だからこそできる!大田区の町工場でボブスレーをつくろう――。
執筆者:柳原つつじ
以前から優れたモノづくり企業が集まっている大田区。なかでも加工技術の水準の高さでは定評があるが、一般消費者には何を作っているのか、どんな製品が作られているのかが分かりにくい。そうしたことから大田区のものづくりの力をアピールし、ブランド化をおこなっているのが「大田区ブランド推進協議会」だ。
あるとき、この事務局役を務める大田区産業振興協会のスタッフが、ボブスレーのソリは外国製しかなく選手は中古品などを使っている、というニュースを目にする。そこで、提案相手に選んだのが、『下町ボブスレー 東京 大田区、町工場の挑戦』(朝日新聞出版)の著者となった細貝淳一氏だ。
小さな企業が力を結晶させながら、ついにはオリンピック出場までも目指して、ボブスレー作りに奮闘する様子が生き生きと描かれている。小さな会社の経営者や起業家にとっての考えるヒント、横のつながりの大切さが盛り込まれているドキュメンタリーだ。そのエッセンスの一部をご紹介したい。