成功するかどうかは自分次第。カリスマ経営者が教える成功法則とは?

「仕事が軌道に乗らない」「まず何から手を付ければいいのか?」と悩んでいる人も少なくないと思います。周りに起業している人がいないと、相談しようにもできないのが現状でしょう。
そんな方々に、多くの経営者を成功へと導いてきた神田昌典氏著書の『成功者の告白』(講談社)をおすすめします。こういったビジネス小説は多々ありますが、この本の面白さは「成功の裏側にある”地雷”とその回避方法」について触れていること。
フリーランスとして働くことを考えている人や、規模拡大を目標にしている個人事業主の方にはぜひ読んでもらいたい書籍です。
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目次
起業にあたって大切なことは?
フリーランスで活躍できるようになるまでには、様々な落とし穴があります。初めて起業した人がよく陥ってしまうポイントや、どうすれば回避できるのかが、物語形式で描かれているのが『成功者の告白』なのです。
フリーランスで働くことを決意した人がとにかく知りたいのは「どうすれば成功できるか」という点でしょう。当然、周囲からの協力も欠かせませんし、何に需要があるかを見極めるセンスも必要です。
でも、それ以上に大切なのがタイミングです。
『タイミングだよ。ビジネスで成功するためには、第一にタイミング、第二にタイミング、第三にタイミングだ。つまり、いつ市場に参入するかが鍵なんだ。参入タイミングさえ間違えなければ、順調に会社は立ち上がる。一度立ち上がってしまえば、あとはエスカレーターに乗せられたように、自動的に売上があがっていく。』
引用:成功者の告白 P37
本書では、具体的に、タイミングを掴むために需要の「成長カーブ」を紹介しています。ビジネスで欠かせない「成長カーブ」は、導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つに分類できますが、本書の登場人物は、あえて競争の激しい「成長期」を狙うと言います。
『成長期にはその事業で得られる収益全体の80~85%が得られる。残りの15~20%を導入期と成熟期が分けるから、それぞれ7.5~10%しか儲からない。
成長期には参入しないほうがいいというアドバイスを正確に言い直せばね、成長期の後半は競争が激しいから儲からないよということなんだ。株価が連日ピークと新聞で報道されている時には、すでに高値になってしまっているから、株を買うなというのと同じだね。
ところが成長期の前半に参入するのは、まだライバル会社も少なく価格もさほど崩れていないので、大きなビジネスチャンスを掴むことになる』
引用:成功者の告白 P40
普段からアンテナを張って知識と情報を取得し続けることで、厳しい成長期の中でもどのタイミングで参入すればいいのかが予測でき、見極めることができるのです。まだ独立していない方は、成長期の前半にさしかかろうとしているビジネスを普段から探しておくことをおすすめします。
多くの起業家が陥ってしまう罠
多くの苦難を経て、事業を軌道に乗せることができた!これから事業をどんどん拡大していきたい!
そんなタイミングに起業家を襲う罠があります。恋愛問題、そして家庭の崩壊です。
『成長期の前半に恋愛が起こりやすい理由はね、英雄、色を好むっていうだろう。そこにヒントがある。(中略)創造性を発揮している時には、同時に性的エネルギーも高まるわけだ。(中略)ところがこの原理が夫婦関係においては、亀裂の原因になる。創造性を発揮するとき、つまり会社が成長に向かって動き始める時に、夫の性的エネルギーが高まる。ところが妻の側は、そのときに気持ちはネガティブに触れる。夫の成功に嫉妬するという感情のメカニズムが働いてしまう。』
引用:成功者の告白 P154
作中では、主人公は自らの浮気、妻とのすれ違いによって家庭崩壊の危機に立たされます。面白いのは、これが「主人公が愚かである」という単純な話ではなく、成長期に差し掛かった経営者に起こる典型的な問題であるという点です。
今回の『成功者の告白』はビジネス小説。第一章は主人公がさまざまな困難を乗り越えながらも会社を設立・経営し、メディアでも取り上げられるまでに成長していくというもの。
また、第二章からは成功の向こう側にある「破壊と再生」について語られていて、読み手を強烈に惹きつけるドラマが待っています。
起業家として成功した先にどんなことが待っているのか、どんなことに気をつけなければならないのか気になる方は、ぜひ手に取ってみてください!
photo:Thinkstock / Getty Images