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【覆面座談会】仕事の新規獲得、どうする?――フリーランスの営業のやり方・本音トーク!

フリーランス生活で最大の不安といえば、獲得した仕事の継続ではないでしょうか? 独立当初に“たまたま”もらえた仕事も、それが継続するとは限らず……。フリーランスは常に営業先の拡大を意識しなければならないものです。今回は職種の異なる3名にお集まりいただき、覆面座談会を実施しました。営業にまつわるフリーランスの本音とは?

実績紹介から次の仕事につながることも

――Cさんのお仕事は発注する立場にもあると思いますが、この人に仕事を頼んでみようと思うときはどんなときですか?

Cさん:まずは初回発注のときに、期待水準以上のものを納品されるかどうか。それはスピードや段取りのスムーズさも含めての話です。仮にトラブルがあったときにはその対応の仕方なども、次にまた仕事を頼むかどうかの基準になります。

あとけっこう気にしているのは、その方の実績に関する情報の量。反対に、判断材料が十分に揃っていないときというのが困ります。

――例えば、どんなときでしょう?

Cさん:ご持参いただくポートフォリオのほかにも、その方の個人ブログ、SNS、あとは別のサイトでのお仕事なんかをチェックします。いざ検索しても開設されてなかったり、材料が不十分だったり……。これだとなんとも判断しがたいです。

――Aさん、BさんはSNS等を通じた実績紹介などされていますか?

Aさん:私の場合は自分の書いた記事が公開されたら、そのリンクを自分のブログやTwitterで紹介するようにしていますよ。

Bさん:僕も自分の撮影した写真は、版元の許可を取ったうえでTwitterとかに掲載するようにはしていますね。

――そうしたところから仕事につながることも?

Aさん:Twitterとブログに自分のメールアドレスを載せるようにしていて、過去にはお仕事のおさそいをいただいたこともありました。知り合いのライターさんのなかには、そうしたTwitterの投稿を通じてファンが拡大、フォロワー数が実績になって、次の仕事につながったというケースもありました。直接的にお仕事をいただけることは少ないかもしれませんが「自分の仕事の成果を表すもの」としてSNSやブログを管理するのは、今の時代のフリーランスには結構必要なことかもしれません。

受注の判断――基本的に断らない? 領域を定める?

――ここまでは「仕事の獲得の仕方」について伺ってきました。その一方で皆さんの側は「どんな仕事でもOK」というわけではありませんよね。仕事を「受注」するときの判断基準は、どこに重きを置いていますか?

Bさん:僕の場合は、違う領域の仕事でもできるだけ幅広くやりたいと思っているので、あまりジャンルを狭めていません。これまでまったくやったことのないような領域の仕事でも、必ず1回はやってみる。そしてそれが面白かったら、また続けるというスタンスです。あとは、仕事の内容だけじゃなくギャランティも含め「この人から発注される仕事なら面白いのでは?」と判断することがよくあります。

▲カメラマン:Bさん

――反対に、その人の仕事を「断る」のはどんなときでしょう?

Bさん:正直に言うと、すごく失礼な発注者もなかにはいますからね。ギャラがものすごく安いとか、いきなり夜中の3時くらいに電話がかかってきて「明日、撮影できない?」と頼まれるとか(笑)。あと、僕が仕事で「う〜ん」と思うのは、某雑誌を取り出して「このまま、こんな感じの写真を撮ってくれ」とか頼まれること。そういう人は一定数いるから仕方がないと割り切り、極力おつきあいを止めてしまいますね。

――Cさんがお仕事を受注するときの判断基準は?

Cさん:僕の場合はちょっと業界が特殊なので、Bさんの反対です。「得意としている領域にできるだけ近い発注のみ受ける」というスタンスです。

実績ができればおのずとお客さんの質が上がると思っているので、それを繰り返して盛り立てていかないといけない。そうしたなかで今はシンガーソングライター、ポップス、ロックのあたりを受けたいと思っていて、例えば、演歌歌手のPRをしてくれと頼まれても、ジャンル的に自分では力になれないことが多く、お断りすることがあります。やはりこれは業種・職種に応じた判断基準があるのではないでしょうか。

実績に応じた営業方法とバランスが肝心

――そろそろお時間となりました。フリーランスが仕事を獲得する手段にもいろいろあって、面白いお話がうかがえました。

Cさん:そうですね。僕も先ほど申し上げたとおり、ブログなんかを営業活動に使っていますが、やはり知り合いから直接発注を受けるときのほうが、仕事の質は高いものです。周囲にいる方からいただいたお仕事のほうが、結果として、大きな仕事につながるとも言えます。

ブログやSNSを活用した営業活動は広く発信できるという点で独立当初には効果を発揮しますが、そこから何年も仕事を拡大・継続していくには結局「人脈」がとても重要。自分の実績に応じた営業方法を考え、バランスを取っていくことが肝心なのかもしれませんね。

――なるほど! 本日はどうもありがとうございました。

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