【体験談】フリーランスの仕事の幅を広げる、展示会出展の魅力

フリーランスであることを伝えると、「どうやって営業してますか?」「お客さんをどうやって広げましたか?」と、質問されることが多々あります。特にこれからフリーランスになろうとしている人、なったばかりの人にとっては切実な問題ですよね。仕事を獲得するには知人からの紹介、ウェブサイトからの問合せ、交流会での出会いなど、さまざまなケースがありますが、変化球として「展示会に出展する」という選択肢もあります。今回はフリーランスでも出展できる展示会についてご紹介いたします。
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目次
- POINT
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- 数百人の個人が集まる「クリエイターEXPO」
- 出展費用に対して、得られる営業効果を考える
- 展示会へ出展する目的とゴールを設定する
ライター、イラストレーター、デザイナーなどが集まる「クリエイターEXPO」
個人が出展できる展示会として、代表的なのが「クリエイターEXPO」。あらゆるジャンルの展示会を主催している、リード エグジビション ジャパン株式会社が提供する個人クリエイター向けの展示会です。
カメラマン(写真家)、イラストレーター、デザイナー、ライター、作家など、さまざまな職業の個人、数百人がブースを出展するもので、2016年は5回目の開催となります。特徴的なのは、同時に同じ会場(東京ビッグサイト)内で、「プロダクションEXPO」「コンテンツマーケティングEXPO」などが合わせて開催されていること。クリエイティブ関連の企業が一堂に会するため、フリーのクリエイターを探している人からついでに立ち寄る人まで、「クリエイターEXPO」にも多くの人が訪れるのです。
決して安くない出展費用、かかる労力をどう考えるか?
「クリエイターEXPO」の会期は3日間で、気になるブースの出展費用は基本が10万円。たくさんの人が通る場所は若干高額になります。出展料の他に設置するパネルや配布資料などを用意すると、個人差はあると思いますが15〜20万円程度の出費となります。
フリーランスとしては決して安くない出展費用。しかもそれらの準備をするために、忙しい合間をぬってさまざまな作業を進めなければなりません。もちろん、当日も3日間会場にはり付いて、訪れる人にアピールしたり、商談につなげたりする必要もあります。
そうした手間や費用をかけても、得られるメリットをどう考えるか。下記は昨年、はじめて出展を経験した筆者が感じたことです。(※職種による差、個人差などがあると考えられます。ご了承ください)
フリーライター(独立3年目)が感じたメリット(2015年「クリエイターEXPO」に出展)
●メリット1:思わぬ出会いがある
あらゆるジャンルの人が行き交っているため、自分が想定している範囲の外から「こんな仕事があるんだけど、できますか?」と声をかけられることが多々あります。これは、知人の紹介などだけで仕事をしている中ではなかなか得られない、貴重な出会いになります。
●メリット2:リアルなマーケティングができる
ブースを訪れてくれる人からは、実にさまざまな質問を受けます。「こんな人を探しているんだけど」「こういうことはやってもらえますか?」……商談までいかないケースも多いのですが、よく質問されるということは、それだけ世の中にニーズがあるということです。ニーズを把握して、「じゃあ自分には何ができるか」と考えるヒントを得ることができます。
●メリット3:長期的なタネまきになる
その場ですぐに商談になることは少ないですが、それでいいのです。会場で名刺交換をした方から、3か月後、半年後など、時間がたってから具体的な仕事の依頼がくるケースの方が多いです。つまり3日間集中的に、新規営業のタネまきができるということです。
会場をじっくり下見して、チャンスがあるかどうかを見極める
今回は展示会出展のメリットについて書いてきましたが、注意しなければならない点もあります。職種によって出展人数に偏りがあるため、中には激戦区になっており、自分をアピールする場としてはかなり厳しいジャンルもあります。
例えば、ライター・作家の出展人数は30人程度とかなり少ないですが、イラストレーターゾーンにはその数倍の人数がひしめきあっています。その中で成果を見込むには、かなりの工夫が必要になると考えられます。
2021年「クリエイターEXPO」の開催時期は、2021年4月14日(水)~ 16(金)の3日間です。展示会出展を検討したいと考える方は、まず今年1度会場の下見をすることをおすすめします。自分が出展するゾーンの様子をじっくりと観察したうえで、費用と労力をかけてでも出展するメリットを見極めてみてください。
photo:Thinkstock / Getty Images