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給与計算での支給項目と非課税扱いになる手当

給与計算の要素となるもののひとつ「支給額」の項目についてご説明します。給与計算の大枠については、「給与計算・給与明細書の作成前に準備すること」をあわせてご覧ください。

お知らせ

2022年(令和4年)分の所得税の確定申告の申告期間は、2023年(令和5年)2月16日(木)~3月15日(水)です。最新版の確定申告の変更点は「2023年(2022年分)確定申告の変更点! 個人事業主と副業で注目すべきポイントとは?」を参考にしてみてください!

支給項目あれこれ

一般的な給与明細書です。このうち、支給額の欄だけ抜き出してみました。

支給項目あれこれ

基本給……能力や勤続年数等に応じて支給される、基本となる給与
役職手当……部長や課長など役職に応じて支給される手当
住宅手当……住宅に要する費用に応じて支給される手当
通勤手当……通勤に要する費用に応じて支給される手当
残業手当……所定労働時間を超えて働いた場合に支給される手当
深夜残業手当……深夜残業を行った場合に支給される手当
休日出勤手当……休日出勤を行った場合に支給される手当
欠勤控除……欠勤した場合に控除される
遅刻早退控除……遅刻や早退をした場合に控除される

上記②~④の各手当は支給するかしないか、また、計算のしかたについては会社ごとに定めて良いことになっています。③以外は所得税の課税対象ですが、④通勤手当は通勤方法等に応じて、一定の額までは非課税になります。これについては後述します。
⑤~⑦の手当は労働基準法によって最低限の割増率が定められ、計算式も決まっています。

【参考記事】
あらためて知っておきたい「残業手当」の基礎知識
あらためて知っておきたい「残業手当」の基礎知識 〜実践編〜

⑧欠勤控除と⑨遅刻早退控除については、⑤~⑦の手当とは違い、法的に明確なルールが定められているわけではありません。ただ「ノーワークノーペイの原則」と言って、労働者が労務の提供をしない場合、会社は賃金の支払い義務が生じないことになっています。この原則に従って会社ごとに計算式を定めます。その場合、著しく労働者の不利にならないようにしなければなりません。

通勤手当の非課税限度額

通勤手当の非課税限度額は、以下のとおりです。

区分 課税されない金額
電車やバスを利用している人に支給する通勤手当 1ヵ月あたりの合理的な運賃等の額(最高限度15万円)
マイカーや自転車などを使用している人に支給する通勤手当
通勤距離が片道2㎞未満 全額支給
通勤距離が片道2㎞以上10㎞未満 4,200円
通勤距離が片道10㎞以上15㎞未満 7,100円
通勤距離が片道15㎞以上25㎞未満 12,900円
通勤距離が片道25㎞以上35㎞未満 18,700円
通勤距離が片道35㎞以上45㎞未満 24,400円
通勤距離が片道45㎞以上55㎞未満 28,000円
通勤距離が片道55㎞以上 31,600円

【参考】国税庁:電車・バス通勤者の通勤手当[平成30年4月1日現在法令等]

まとめ

給与計算の支給項目についてお話しました。法令で定められているルール、社内で定めておかなければならないルールなどがあります。しっかりと理解しておきましょう。

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知っておきたい基礎知識|雇用と給与|まとめINDEX

  1. はじめて従業員を雇うときに知っておきたいこと
  2. 従業員の雇用には、どんな手続きが必要か?
  3. 従業員を雇用するときに準備する必要書類
  4. 労働保険・社会保険とは何か?
  5. 社会保険の手続き
  6. 労働保険の手続き
  7. 労働保険の年度更新とは
  8. 住民税 普通徴収と特別徴収の違いと手続き
  9. 標準報酬月額とはなにか? 決定のタイミングはいつ?
  10. 算定基礎届・月額変更届とは?
  11. 給与の源泉徴収と源泉所得税納付の手続き
  12. 賞与での社会保険の計算と手続きについて
  13. 年末調整とはなにか?
  14. 給与計算・年間スケジュール
  15. 給与計算のための就業規則・給与規程のポイント
  16. 給与計算・給与明細書の作成前に準備すること
  17. 給与計算での支給項目と非課税扱いになる手当
  18. 給与計算での「社会保険料」の計算
  19. 給与計算での「雇用保険料」の計算
  20. 給与計算での源泉所得税の計算方法
  21. 給与での支給額の算出方法と給与計算後の納付事務
  22. 「退職」とは何か? 退職の種類と手続き、規程
  23. 「解雇」とはなにか? 禁止事項と基本的なルール
  24. 「休職」とは?基本的なルールと必要な手続き
  25. 妊娠・出産・育児・介護に関する「休業」と必要な手続き
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