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源泉徴収簿で行う年末調整3.各種控除額を記入し所得税額を確定

第12回 「源泉徴収簿で行う年末調整2.毎月の給与と賞与の記入」に引き続き源泉徴収簿を用いての計算です。年間の給与・賞与総額の集計ができたら、給与所得控除後の給与等の金額(調整控除後)を求めて、そこから所得控除額の合計額を控除して課税給与所得金額を算出し、税額を計算していきます。年末調整によって確定した所得税額を「年調年税額」といいます。

お知らせ

令和3年度の税制改正により、年末調整の各種申告書における押印義務が廃止されました。
2021年分の年末調整のやり方は、「知っておきたい基礎知識|年末調整」をぜひ参考にしてみてください!

源泉徴収簿を用いての計算

給与所得控除後の給与等の金額(調整控除後)を求める

まず、「年末調整のための給与所得控除後の給与等の金額の表」を使用して、給与所得控除後の給与等の金額を算出します。

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例えば、給与・賞与の総額7が4,575,000円の場合、給与所得控除後の給与等の金額の表の給与等の金額の4,572,000円以上4,576,000円未満に該当するので、給与所得控除後の給与等の金額9は3,217,600円となります。

また、給与・賞与の総額7が8,500,000円を超える場合は、給与・賞与の総額7から1,950,000円を差し引いた額が給与所得控除後の給与等の金額9になります。こうして算出した金額を9に記入します。

給与・賞与の総額7が8,500,000円超でかつ、所得金額調整控除申告書が提出されている人については、次の計算式で所得金額調整控除額10を算出します。

所得金額調整控除額=(給与・賞与の総額7-8,500,000円)×10%(1円未満切上げ、最高150,000円、マイナスの場合は0)で算出された金額を所得金額調整控除額10に記入します。

給与所得控除後の給与等の金額9から所得金額調整控除額10を差し引いた金額(10が空欄の人については9の金額)を給与所得控除後の給与等の金額(
調整控除後)11に記入します。

所得控除額の合計額を求める

扶養控除等申告書、基礎控除申告書、配偶者控除等申告書、保険料控除申告書から所得控除の金額を12~19までに記入します。なお、扶養控除額および障害者等の控除額の合計額18は次の表をもとに計算します。そして、12~19の合計額を計算して20に記入します。

  控除の種類 控除額
扶養控除 一般の控除対象扶養親族 38万円
特定扶養親族 63万円
老人扶養親族(同居老親等以外の者) 48万円
老人扶養親族(同居老親等) 58万円
障害者控除 一般の障害者 27万円
特別障害者 40万円
同居特別障害者 75万円
寡婦控除   27万円
ひとり親控除   35万円
勤労学生控除   27万円

※配偶者や扶養親族が障害者控除に該当する場合には、配偶者控除や扶養控除に加味して控除されます

年調年税額を求める

給与所得控除後の給与等の金額(調整控除後)11から所得控除等の合計額20を差し引いて課税給与所得金額21を求めます。21の金額は1,000円未満切り捨てとなります。

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22の算出所得税額は21の課税給与所得金額を「令和○年分の年末調整のための算出所得税額の速算表」に当てはめて算出します。
21の額が1,987,000円ですので、「1,987,000円×10%-97,500円=101,200円」の計算式で22の額は算出されます。

この設例では23の住宅借入金等特別控除額がありませんので24の年調所得税額は22と同額となり、25の復興特別所得税を含んだ年調年税額は24の101,200円に102.1%を乗じた103,300円(100円未満切り捨て)と計算されます。これが確定した所得税額(年調年税額)です。

「給与所得控除後の給与等の金額」とは
Q.給与所得控除後の給与等の金額の意味合いが分かりません。設例の給与収入4,575,000円7と給与所得控除後の給与等の金額3,217,600円9の違いを教えてください。

A.給与収入4,575,000円と給与所得控除後の給与等の金額3,217,600円の差額1,357,400円は、給与所得控除と言われるものです。給与所得控除は、サラリーマンの必要経費と言われるもので、給与収入額に応じて一律に定められています。
本来、必要経費は実際に使った分だけ収入から控除されるのですが、給与所得者に関しては簡便的に一律に収入に応じて定めています。使わなくても認められる必要経費ですので、お得感はあります。

知っておきたい基礎知識|年末調整|まとめINDEX

  1. 年末調整とは?
  2. 年末調整と確定申告の違い
  3. 年末調整ができる人・できない人
  4. 年末調整はいつするのか?時期や期間について
  5. 年末調整のポイントは各種申告書の正確な記入
  6. 年末調整の扶養控除等申告書とは?目的とマイナンバーとの関係
  7. 年末調整の扶養控除等(異動)申告書の書き方
  8. 年末調整の基礎控除・配偶者控除等申告書・所得金額調整控除申告書の書き方
  9. 年末調整の保険料控除申告書の書き方
  10. 年末調整の住宅借入金等特別控除申告書の書き方
  11. 源泉徴収簿で行う年末調整1.源泉徴収簿の見方・書き方・フロー
  12. 源泉徴収簿で行う年末調整2.毎月の給与と賞与の記入
  13. 源泉徴収簿で行う年末調整3.各種控除額を記入し所得税額を確定
  14. 源泉徴収簿で行う年末調整4.過不足額の精算
  15. 源泉徴収簿で行う年末調整5.納付書の書き方と年末調整のやり直し
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