開業時の仕入の方法と掛取引
事業を運営していく上では、さまざまな経費が発生します。毎月どのくらいの経費が出て行っているのかを把握することは、経営上も、税務申告を行う上でも不可欠です。適切な仕入先の選定や事業者間で行われる掛取引を理解しておくことも重要です。
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2022年(令和4年)分の所得税の確定申告の申告期間は、2023年(令和5年)2月16日(木)~3月15日(水)です。最新版の確定申告の変更点は「2023年(2022年分)確定申告の変更点! 個人事業主と副業で注目すべきポイントとは?」を参考にしてみてください!
目次
固定費と変動費
経費には大きく2つに分けることができます。売上に連動せず支払いが発生する「固定費」と、売上に応じて支払い額が変動する「変動費」の2つです。
固定費のうち、大きな割合を占めるのが家賃、それに従業員の給与です。また、飲食店であれば水道光熱費も大きな負担となってくるでしょう。固定費は基本的に、最初に決まった額を変えることが難しいので、無理なく支払えるレベルで契約するように注意しなければなりません。また不要な固定費は発生しないように配慮し続ける必要があります。
一方、変動費の代表的なものは、商品や食材の仕入代金や外注費などです。これらは基本的に売上に応じて金額が増減します。変動費を抑えるには、値段の安い仕入先を確保することや、適切な売上予測をして売れ残りや廃棄を防ぐなどが挙げられます。
ネットショップにおける固定費と変動費のイメージ
仕入れ先の選定と掛取引
小売業や飲食業であれば、良い仕入先を探す必要があります。安くいいものを仕入れることができれば、それだけ商品の値段も下げることができ、結果的に同業者に比べて競争力を持つことが可能になるからです。できるだけ多くの業者から話を聞き、条件のよい仕入先を見つけましょう。
仕入先と取引を続け信頼を得ることができれば、掛取引ができるようになります。掛取引とは、商品を買ったときに1回1回支払うのではなく、支払いの期日を決め、後日まとめて代金を支払う取引方法のことです。たとえば当月末締め、翌月末払いであれば、今月中に買った商品の代金は、来月末までに支払えばよいということになります。
この場合、お金の支払いより先に商品の受け渡しが行われるので、確実に支払をしてくれるという信頼がないとできないのです。逆に、自分が掛取引をする場合も、確実に支払をしてくれる相手と行うようにしましょう。