個人事業主が棚卸しをする時に節税する方法
監修者 : 宮原 裕一(税理士)
商品をあつかう小売業や飲食業などでは年度末に「棚卸(たなおろし)」をします。手元にある商品の在庫数をすべて数えて、集計する作業です。在庫は「棚卸資産」として帳簿に記入しますが、このときの計算方法によっては節税効果が期待できます。
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「棚卸資産」を低く抑えたほうがお得
「棚卸資産」は単価を低くして計算すれば節税効果があります。これは少し複雑な話なので、下で説明してあります。棚卸資産の計算方法ですが、いくつか方法があります。
いちばん基本的な方法が「最終仕入原価法」です。これはその年の最後の仕入単価によって評価する方法です。税務署に特に届け出を提出していない場合は、この方法を採用したものとみなされます。
そしていちばんお得な計算方法が「低価法」です。こちらは仕入れた時点の価格と年末時点の価格を比べて、低いほうを棚卸資産の評価額にできるのです。低価法は青色申告だけに認められる計算方法ですが、使うためには前もって税務署への届け出が必要となります。

「低価法」と「最終仕入原価法」の違い
ここでは実際に低価法と最終仕入原価法の差を比べてみます。棚卸資産を低く見積もるには、低価法のほうが有利です。

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