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個人事業主でも融資や補助金は受けられる?おすすめ借入先も紹介

事業の助けとなる「融資」や「補助金」。企業や法人だけが対象だと思われているかもしれませんが、個人事業主向けのものも多いです。

金融機関からの融資は、一般的な事業者ローン・ビジネスローンなどに比べて非常に金利が低く返済期間が長いなど、事業の立て直しに有利な点がたくさんあります。

この記事では、個人事業主が受けられる融資について詳しく説明します。

なお、個人事業主が融資を受ける場合、「開業届を出していること」「確定申告をしていること」が条件となります。「確定申告をしているが開業届は出していない」という人は、いまから開業届を出せば問題ありません。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

そもそも「融資」とは?

まず「融資」という言葉について理解しておきましょう。「融資」とは、行政や金融機関からのお金の借り入れのことを言います。返済義務もあるため、一般的に言う「借金」と同じです。

ただし「借金ならば、融資を受けないほうがいい」と考えるのは早計です。借金という言葉のイメージだけでやみくもに怖がらず、事業で借り入れを行うメリットを理解して、判断しても遅くはありません。

融資を受けるメリットとは

個人事業主が融資を受けるメリットには、以下のような点が挙げられます。

「実績」となり、信頼度が上がる

融資には一定の審査があります。融資を受けられるということはそれぞれの基準を超える信頼性があるとみなされ、将来追加やほかの融資を受ける際、有利になる場合があります。

事業者ローンなどと比べ、利率が低め

融資にもよりますが、たとえば日本政策金融公庫の一般貸付の場合、金利は1~3%とかなり低めで、返済の負担が少ないのが特長です。民間のいわゆる事業者ローン・ビジネスローンなどと比べると、10%以上の差があるケースもあります。

さまざまなサポートがある

融資元から融資先に対して、事業計画や資金調達のアドバイスといった経営サポートがあるケースも多く、資金を得られる以外にもビジネス上のメリットが得られます。事業を進める上での強力なパートナーが得られる安心感も大きいです。

個人事業主が融資の相談をしやすい機関

個人事業主にはどういった融資先があるのか、詳しく見ていきましょう。

 (1)各地方自治団体

地方自治団体は、さまざまな形で中小企業向けの融資を行っています。個人事業主を含むケースも多く、調べてみる価値はあるでしょう。「地域名 個人事業主 融資」などで検索してください。名称などは各地方自治団体によって異なります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、事業者への融資制度を新設している自治体は非常に多くなっています。こまめに情報を得るようにしましょう。東京、神奈川、大阪での個人事業・中小企業支援のための融資を行っている機関を例として下に挙げます。参考にしてみてください。

例:東京都の場合

例:神奈川県の場合

例:大阪府の場合

 (2)日本政策金融公庫

日本政策金融公庫とは、政府がその株式の100%を常時保有する政策金融機関です。国の政策に応じてさまざまな融資を行います。担保や保証人が不要で、民間の金融機関よりも融資が受けやすく、返済期間も比較的長めです。

しかし、個人事業主自身が申し込むとなると、準備に手間取ることがあります。スムーズな資金調達をするために、日本政策金融公庫への融資申し込みを援助してくれる「認定支援機関」に相談するとよいでしょう。

ここでは、中小企業向けの主な長期事業資金についてご説明します。「国民生活事業」に含まれるものであれば個人事業主向けです。

一般貸付

事業を営むほとんどの人が利用できる融資です。使い道は「運転資金」「設備資金」「特定設備資金」の3種で、資限度額は4,800万円(特定設備資金のみ 7,200万円)。利率は条件によって異なるため「主要利率一覧表」を参照してください。担保があれば利率は1%以下の場合もあり、無担保の場合は利率は1~3%程度が目安です。

セーフティネット貸付

なんらかの理由で一時的に資金繰りが悪化し、将来的な改善が見込まれる場合に受けることができる融資で、以下の3種があります。

経営環境変化対応資金
「社会的、経済的環境の変化」で、一時的に資金繰りが悪化した場合

金融環境変化対応資金
「金融機関との関係の変化」により、一時的に資金繰りが悪化した場合

取引企業倒産対応資金
「売掛金債権の回収困難」や「取引企業の倒産」などにより、一時的に資金繰りが悪化した場合

新企業育成貸付

これから新たな事業を起こそうと考えている人、一旦は廃業したものの新しい事業を始めようとしている人などに向けての融資です。対象や条件によって5種のプランがあります。

新規開業資金
新たに事業を始める人、あるいは事業開始後おおむね7年以内の人が利用可能で、融資限度額は7,200万円(そのうち運転資金4,800万円)。その他、事業を起こす人についての条件があります。

女性、若者/シニア起業家支援資金
女性もしくは、35歳未満か55歳以上が利用できる起業家向け融資。新たに事業を始める人、あるいは事業開始後おおむね7年以内の人に限定です。融資限度額は7,200万円(そのうち運転資金4,800万円)。融資後、一定の目標を達成できた場合には利率が下がる「創業後目標達成型金利」があります。

再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)
「廃業歴」があり、かつ一定の要件に該当する人で、新たに事業を始める場合に利用できる融資。事業開始後おおむね7年以内の方が利用可です。

新事業活動促進資金
経営多角化、事業転換などのために「第二創業」を計画している人が利用できます。「農商工等連携事業計画」の認定を受ける必要があります。

※農商工等連携事業計画についてはこちらをご参照ください。

中小企業経営力強化資金
外部専門家の指導や助言を受ける、あるいは「中小企業の会計に関する基本要領」の適用などで、経営力の強化をしたいと考える人が利用可能です。

その他の融資制度

日本政策金融公庫の融資制度のうち『その他の融資制度』で、注目のものをご紹介します。

新創業融資制度
税務申告の2期目を迎えていない事業者に限り利用できる融資です。2.0%程度の低年利で最大3,000万円の借入ができ、担保・保証人は原則不要です。

新型コロナウイルス感染症特別貸付
新型コロナウイルス感染症の影響により、一時的に資金繰りが悪化した人が利用できる融資。最近1ヵ月間の売上高、または過去6ヵ月の平均売上高が「前3年のいずれかの年の同期と比較して5%以上減少している」場合に利用できます。

他の条件もあるものの、比較的多くの人が満たしやすい条件となっています。なお、利息は基準利息を参照してください。

マル経融資(小規模事業者経営改善資金)
商工会議所・商工会などの経営指導を受けている小規模事業者が利用できる融資。商工会議所会頭、商工会会長などの推薦が必要です。融資限度額は2,000万円。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響による資金繰りの悪化で融資を受けたい場合は「別枠」として1,000万円の借入が可能です。

 (3)信用金庫や銀行などの金融機関

「民間にお金を借りる」となると、すぐに思いつくのは銀行でしょう。銀行も選択肢のひとつではありますが、個人事業主の場合、銀行からお金を借りるのは最もハードルが高いでしょう。

融資はタイミングも重要です。早めの融資を求めるのであれば、より可能性の高い日本政策金融公庫、あるいは地元の「信用金庫」に相談してみましょう。まずはお近くの信用金庫の「個人事業者向け融資相談窓口」などを検索してみてください。

もちろん、事業を通じて長年の付き合いがある銀行であれば、相談してみるのも一つの方法です。ただし、相談者の事業が赤字である場合や赤字が見込まれる場合、融資を実施する可能性は非常に低くなります。どんな金融機関に対してもそうですが、まず、赤字が発生する前に動く必要があることを覚えておきましょう。

補助金や助成金もチェック

個人事業主でも「補助金」や「助成金」を受けられる場合があります。補助金、助成金は融資と異なり返済の必要がありません。それだけに審査を通るのが難しいものですが、事業立て直しの大きなチャンスとなりますので、マッチするものがあれば試してみましょう。

補助金と助成金の考え方については、以下の記事をご確認ください。

補助金や助成金を受けるときの注意点

補助金や助成金を受けたいと考える方が注意すべきポイントは、主に下記の3点です。

応募期間が限られている

融資については常設の場合も多いのですが、補助金は目的や予算の関係で期間が限定されています。助成金はおおむね通年で申請可能ですが、期間が限られるものが多いです。書類の作成や修正に時間がかかることもあるので、余裕を持って動きましょう。多くは予算が決まっており、審査を通った順となります。

突然創設される

今回の新型コロナ感染症関連の補助金・助成金のように、そのときの状況に合わせて必要な補助金・助成金制度が創設されます。チャンスを逃さないために、積極的にニュースや業界情報をチェックしましょう。

課税対象になるかどうかは補助金・助成金の種類によって異なる

課税関係は一律でないので注意が必要です。「所得税の課税対象にはなるが、消費税の課税対象にはならない」といったケースもあります。臨時の法律がつくられ、非課税となるケースもあります。個々に確認を取ってください。

自己負担が発生する

補助金や助成金は一般的に全額が支給されるわけではなく、ある計画を実施したうえで実際にかかった費用の一部が支給される仕組みです。また、補助金や助成金は計画実施後に審査があり、その結果事業が認定されてお金が支払われる「後払い」のかたちとなります。そのため、受給される前に自己負担の金額が発生します。

クラウドファンディングは利用すべきなのか?

最近はクラウドファンディングの利用ハードルが低くなり、資金調達の手段としても活用が増えています。ただし、目的は「一般から寄付を募ること」ではなく「プロジェクトを提案して投資者を募ること」です。投資者が納得するようなリターンを提案できない場合は成功しません。

クラウドファンディング支援サイトなどもありますが、SNSの活用など自身でのアピールができないとなかなか知名度が上がりませんし、支援も受けにくいです。最近は詐欺的な事件、SNSにおける炎上、誹謗中傷も増えているので、自身の事業に向いているかを確認した上で、慎重に判断しましょう。

融資相談は、まず地方自治団体と日本政策金融公庫へ

資金繰りの相談は、まずは地方自治団体と日本政策金融公庫の融資、信用金庫を一通り検討しましょう。非常に多くの種類があり、自分に条件が合うもの・申請しやすいものが見つかる可能性が高いです。それぞれ相談窓口もあります。できれば資金に余裕があるうちに相談しましょう。

補助金・助成金は受給される前に費用が発生するため、資金繰りに余裕がある際に利用するようにしましょう。

また、資金繰りでビジネスローンを利用するのは利息負担が大きくなるリスクがあるため、返済の目処が立つ場合に限り利用できる手段と考えてください。「地方自治団体と日本政策金融公庫に相談」が検討すべき第一歩でしょう。

photo:Getty Images

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