めざせ青色申告65万円控除マスター ~65万円控除、ゲットだぜ!〜

こんにちは、ライターの弥富と申します。確定申告のことなど何もわからずに勢いでフリーランスになってしまった、フリーランス3年目の編集ライターです。
ハードルの高さから一度は心が折れかけた青色申告ですが、最大65万円の青色申告特別控除の甘い誘惑に勝つことができず、自作Excel帳簿という力技で65万円の特別控除を過去2回クリアしてきました。(初回は2か月分だけど)
ただ、税務署に突っ込まれたらどうなるんだろうという不安もあり、自己流ではなく、そろそろ勘定科目や複式簿記のこともしっかりと理解して青色申告したい……。
そんなとき、クラウド申告ソフト「やよいの青色申告 オンライン」で、2020年分から要件が変わったという青色申告65万円控除にチャレンジをするという企画が舞い込んできたのです!
第1話ではマイナンバーカードの申請を済ませ、第2話、第3話で「やよいの青色申告 オンライン」で1年間の取引入力を完成。
そして、今回はいよいよe-Taxで青色申告を行います!申告前の最終チェックや確定申告書の作成方法、また、気になる控除の申告方法についても確認していきます。
[おすすめ]確定申告はこれひとつ!無料で使える「やよいの青色申告 オンライン」
2022年(令和4年)分の所得税の確定申告の申告期間は、2023年(令和5年)2月16日(木)~3月15日(水)です。最新版の確定申告の変更点は「2023年(2022年分)確定申告の変更点! 個人事業主と副業で注目すべきポイントとは?」を参考にしてみてください!
目次
e-Tax前の最終チェックポイント
長かった青色申告65万円控除までの道のりもようやく最終局面に。残すところe-Taxによる電子申告のみです。
その作業を始める前に、e-Taxに必要なものをあらためて確認しておきましょう。国税庁が推奨している「マイナンバーカード方式」では、「マイナンバーカード」と「ICカードリーダライタ」の2つが必要です。
僕はマイナンバーカードをまだ作っていなかったので、第1話で申請の手続きを進めました。郵送による申請を提出したのが2020年11月上旬頃だったのですが、2021年1月頭になってようやく区役所から交付してもらうことができましたよ!
マイナンバーカード、ゲットだぜ!
って、ようやく言うことができました(笑)
申請から手元に届くまではトータルで2ヶ月ほどかかったことに……。早めに申請しておいてよかった。
これでe-Taxのための準備はOKです。では、前回までで作成した1年間の入出金など取引の記録を使って確定申告書を作っていきましょう。
青色申告書の作成
Excelで管理していたときは集計した1年間の入出金記録から帳簿を作成、印刷して、自分で青色申告書に記入する必要がありました。
しかし、「やよいの青色申告 オンライン」を使えばその必要もなし! 入力した取引から関係する帳簿は、複式簿記の帳簿で自動作成されているし、順番に項目を埋めていくことで、抜け漏れなくクリアできるんです。
早速メインメニューの「確定申告」を押して開始します。最初に行うのはStep1「減価償却費」の計算。
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事業で使うパソコンや車など、10万円以上の資産を2020年に購入した場合は入力する必要があります。
僕の場合はなかったので特に入力する必要はありません。それでも、画面を開いて「完了」ボタンを忘れずに押しましょう。
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次にStep2「青色申告決算書の作成」です。「開始」ボタンを押して、順番に記入を進めていきます。
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記入のステップが明確に示されているので、とってもわかりやすい……!
うながされるままに入力していけばいいなんて、ありがたい限りです。
ただ、気をつけるポイントも。まずひとつは「家事按分」について。家事按分とは、自宅で仕事をしている場合に、家賃や電気代、インターネット代などの一部を事業用の経費として処理する仕訳のことです。
「やよいの青色申告 オンライン」では、この項目で按分の割合を決定します(割合のつけ方の注意点等は第3話で説明したので、気になる方はそちらを参照してください)。
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さらに、地代家賃の家事按分は次の項目で記入します。
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支払先の住所や賃貸物件名等を記入すれば、自動的に青色申告書に反映される仕組み。楽ちんですね〜〜!
もうひとつ、気をつけるべきポイントは最後の数字合わせ部分。按分もクリアして入力を進めると、現金や売掛金、未払金などの項目について、期首と期末時点の数字が並ぶ「最終確認」の画面が出てきます。
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ここでは、できあがった損益計算書や貸借対照表について、数字がマイナスになっているなど違和感がないかどうかしっかり確認しましょう。
数字がズレたまま申告してしまった場合、後々税務署に突っ込まれたりしたらよろしくないことが起こるらしい……。
確定申告書で忘れがちな「控除」もしっかり確認
青色申告書ができたら、次はStep3「確定申告書の作成」に進みます。源泉徴収税分を記入したり、別で給与の支払いがある場合等はこのステップで記入します。
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これも「開始」ボタンを押して順に入力していきます。
そして、重要なのが所得控除。来年度の納税額に関係してくるので、ここは忘れずにやらなければ。
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実は、今回この企画を進める上で気づいたことが。
前回、税理士の宮原先生にアドバイスをいただいたのですが、その宮原先生が執筆されたスモビバ!の記事「確定申告で社会保険料の控除を受ける方法」を読み、2019年分の申告で国民年金や国民健康保険の控除申告を忘れていたことが発覚したのです……orz
しかし、宮原先生のお話を聞くと、更生請求ができる可能性があるとのこと! 今回の申告が落ち着いたらやってみよう。
また、他の忘れがちな控除としては「ふるさと納税」や「寄附金控除」、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」、「医療費控除」などがあります。
特に「医療費控除」は、基本的に医療費が10万円を超えてかかった場合に受けられる控除ですが、宮原先生のお話を聞くまであまり意識していませんでした。ドラッグストアで買った薬や普段の病院の領収書は何も考えずに捨てがちだけど、人生何があるかわからない!次からはきちんと領収書を取っておくことにします。
他に、医療費控除関連では医療費控除の特例で「セルフメディケーション税制」も知らなかったポイント。そんな特例、あまりよくわからなくてこれまでトライしていませんでしたが、利用すればその分お得に。健康診断受けているし、セルフメディケーション税制なら12,000円を超える対象薬の購入で該当するかもしれないし、ともかく、これからは、薬や病院の領収書はぜったい捨てないようにする!
確定申告書が完成したら、いよいよ最後のStep4です。
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「所得税e-Tax申告データ」をダウンロードすると、「令和2年分所得税確定申告.xtx.xml」ファイルがダウンロードされました!
ついにe-Tax提出のとき
ついに、これにて必要書類がすべて完成……! 満を持してe-Taxで申告書を提出しましょう。
自分のPCはMacなので、e-Taxソフト(Web版)を利用していきます。早速ページにアクセスすると……。
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ブラウザの項目で「推奨環境外」を食らってしまいました。「推奨」と言われつつ、現環境ではe-Taxを進めることができなそうです。おとなしくMac OSをアップデートし、Safariの最新版をゲットしました。トロトロWi-Fiのせいでアップデートに一晩かかりましたが。
さあ、気を取り直して始めよう。もう一度e-Taxソフト(Web版)を開くと……。
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今度はSafari機能拡張と事前準備セットアップの項目で引っかかりました。一度に言ってくれればいいのに……。
そこで、まずe-Taxソフト(Web版)を利用するための「事前準備セットアップ」ツールをダウンロードします。
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この画面でdmgファイルをダウンロードし、PCにインストール。さらにその後、Safariの環境設定から機能拡張をONにします。
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よし、これで大丈夫なはず。いざ始めよう! ICカードリーダライタをPCにセットし、マイナンバーカードを差し込みます。
ちなみにこのNTTcom製のICカードリーダライタでは、上の画像がマイナンバーカード差し込みの正しい向き。裏表を逆にすると反応してくれなくて困りました……。LEDランプの光り方で正しくカードを認識しているかどうかを示してくれます。
もうひとつ、ICカードリーダライタのドライバのインストールを忘れないように注意。最初は忘れていたことに気づかず、マイナンバーカードのログイン画面で弾かれてしまいました。
では、もう一度e-Taxソフト(Web版)を開きましょう。
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うまく読み取り画面が出てきました! よしよし。そして「マイナンバーカードの読み取り」ボタンを押すと……。
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パスワード画面が表示されました。「本パスワードは3回連続で間違えるとロックされますのでご注意ください」と物々しい但し書きが。おそるおそる数字を入力します。
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利用開始画面に遷移しました!どうやらパスワードは合っていたよう。良かった……。
あとは申告・申請・納税画面から「やよいの青色申告 オンライン」で作成したデータをアップロードして提出するだけ。
ふう、あと一息だ。先ほどの「令和2年分所得税確定申告.xtx.xml」ファイルをアップロードすると……。
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あれ??? .xmlファイルは選択できない???
くっ、もはやここまでなのか。最後の最後でファイルの手違いでe-Taxが不可能になるだと……?
と、長い道のりを経たせいで心が折れかけましたが、実はシンプルに解決できました。「.xml」を削除すればよいだけだったのです。
詳細は弥生さんのFAQ「国税庁のe-Taxソフト(WEB版)で申告データを送信する」に書いてありました。MacOSでブラウザのSafariを使用している場合、Safariの処理でファイル名が「.xml」になってしまいます。解決には前述のように拡張子「.xml」を削除するか、Chromeなど別ブラウザで使用すれば良いそうです。
言われた通り「.xml」を削除したら……無事にアップロードできました!
そして、最後はマイナンバーカードを使って電子署名をして……。
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ボタンを押し、提出完了!
やった〜〜〜〜!!!!!
これでフリーランス・個人事業主の最大の難関「青色申告」を無事にクリアできました。
さあ、戻ってくる還付金で何を食べようかな。新型コロナの猛威が落ち着いてきたら、焼き肉かお寿司を食べたい。
還付金はボーナスだもんね、ボーナス(^^♪
(視界の端にブックマークしていた「確定申告の還付金は”ボーナス”なんて言うけど……」マンガでわかるスモールビジネス用語という記事が見えたような……。疲れているのかな……)
今回の確定申告を振り返ってみると、「やよいの青色申告 オンライン」のおかげで圧倒的に作業がラクになったな〜と感じました。
特に、個人的に一番よかったのが、「スマート取引取込」機能で銀行口座とクレジットカード口座を申告ソフトにひもづけて、取引内容をすべて自動的に読み込んでくれたところ。
毎年クレジットカードの複雑な会計処理で頭が爆発しそうになっていましたが、本当にすっきりとストレスなく処理が進められました。ありがたい……。
複式簿記の知識がゼロでも青色申告ができる「やよいの青色申告 オンライン」。初年度1年間は、全部の機能が無料で使えますし、青色申告に悩まれている方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。