消費税クイズ！果物狩りは8％？10％？Ｇパンパンダ（超インテリお笑い芸人）と挑戦！

――今回は、2019年10月からスタートする消費税の軽減税率について、星野さんから一平さんにクイズを出していただきます！
ちなみに、読者の方にあらかじめ説明しますと、この取材の前に一平さんには「消費税の軽減税率に関する取材」とお伝えしていましたが、どんなクイズかは当日のお楽しみとさせていただきました。正解数によって賞品も用意していますから、全問正解を目指してチャレンジしてくださいね！

星野：基本的なことを先におさらいしておくと、「外食は軽減税率の対象ではありません」。外食は標準税率の10％ということを頭に入れて、記事をご覧の皆さまは読み進めていってくださいね。さて、一平くんは高IQ芸人なんだから、クイズは見せ場のはず！

一平：予習が足りないのがちょっと不安ですが……頑張るぞ～！

一平：飲食料品は8％だけど、外食は贅沢だから10％だったよね？この問題は「イートインスペースで食べるため」と述べられているけど、店員さんにそんなお客さんの意思はわからないはず。つまり、飲食料品を持って帰ってるのと同じだから……8％！

星野：×でーす！1問目から間違えるなんて、悲しいよ!

一平：えー!?なんでなんで!?

星野：飲食料品は軽減税率の対象になるので、8％のままですが、外食はその対象にならず、10％ですね。

一平：そうだよ！僕が説明した通りじゃん。

星野：スーパーやコンビニのイートインスペースで食べるのも、店の設備を利用しているということで外食とみなされ、10％になるんです。でも、「イートインスペースで食べるために購入した」という意思が判別できないから、8％だと一平くんは考えたんだよね？

一平：そう！お客さんの意思は見抜けない！法律に気持ちなんか関係ない!!

星野：意思に関しては、レジで店員さんがちゃんと確認をすることになっています。

一平：えーーーーーっ!?マジで!?……ズルできそう……（ボソッ）。

星野：「イートインスペースは使いません」と言って8％でお会計をしてもらったにもかかわらず、イートインスペースを使うのは、さすがにモラル的にNGですよ。ただ、店員さんがその質問をしない限りは、確かに一平くんが言う通り、お客さんの意思を判断するのは難しいかもしれませんが。

一平：軽減税率は、スーパーやコンビニで働くアルバイトの人にとっても、接客面での影響があるんだね。なるほどな～。

星野：それなので、コンビニ各社は、ポスターで告知をするみたいだね。「イートインで食べる人は申し出てね」って、申し出なければ、対象品目は、8%の軽減税率適用で販売する。昼ご飯時とかいちいち確認していたら、いっそうレジが混んじゃうからね。

一平：さっきの質問で賢くなったので、もう答えはわかりました。

星野：成長スピードが速いなあ（笑）。

一平：まず、お笑いライブは生活に必要ありません！

星野：芸人が悲しいことを言うな！（笑）

一平：飲食料品ほど必要ではないということですよ（笑）。フードやドリンクを家ではなく、ライブ会場で飲み食いするってことは、さっきのイートインスペースと扱いは同じじゃないかなと。だから10％だ！

星野：正解です！お笑いライブに限らず、カラオケボックスやホテルのルームサービスなどの飲食も、部屋や座席といった店側の設備を利用していますからね。

一平：そうなんだ。ホテルって、外における家なのに？

星野：……外に……おける……家？どういう意味だ……？（ざわつく一同）

一平：僕にとっては、どこかに旅行に出かけたときは、ホテルという家に帰るって感じだからさ！（笑）でも、ルームサービスは、ホテルの設備を利用しているという考え方なんだね。だんだんつかめてきたぞ！

星野：設備といえば、映画館は少しややこしくて、ロビーで食べるなら10％。劇場内の座席で食べるなら8%。ポップコーンとか席に着く前につまみ食いしちゃダメですからね！

一平：ピザ!?この問題、めちゃくちゃ難しいな！（笑）……うーん、食べる場所が家なので、8％で！

星野：正解でーす！

一平：お～！ルールがわかってきた！国はルールを複雑にしない！

星野：現段階の制度では、飲食店の設備を利用しているかどうかというところで判断しているからね。デリバリーだと、わざわざ運んでもらって贅沢っぽく思えますけど、店内のイートインスペースなどの設備を使っているわけではないので8％です。

一平：これを決めた人はアホだね～。国民の生活を全然理解してない。注文内容やお店からの距離によっては、デリバリーは外食と同様に贅沢だよ（笑）。

星野：じゃあ、ラーメン屋の屋台はどうかな？

一平：屋台はそのお店で食べてるから、10％。

星野：そうだね。正解！では、ケバブなどをキッチンカーで買って、公園のベンチで食べた場合は？

一平：「公園で食べるぞ！」という意思があるから、8％なんじゃない？

星野：その通り。キッチンカーの設備は利用していないからね。それでは、寿司職人やシェフの方をホームパーティーに呼んで、自宅で料理を作ってもらった場合はどうでしょう？

一平：家だから、もちろん8％～！

星野：これは10％なんですよ。

一平：……はあ？？？寿司職人が来たら、そこはもう寿司屋！ってなっちゃうの？

星野：出張料理の場合には、客側が指定した場所で調理をさせているという点で、お店を使っているのと同様の扱いになるんですね。

一平：外食の線引き、難しいな～！

――さて、どんどんまいりましょう。これは、知っておくべき判断基準ですね。

一平：ふふふ。これは知ってます！10％で～す！

星野：正解でございます。

一平：ニュース番組でも報道されてるからね。水道水は飲むだけに限らず、お風呂や洗濯などにも使うから10％！

星野：おお～、素晴らしい！

一平：水道水は消費税が10％かかっちゃうから、まずお風呂に使って、残り湯を洗濯に使用するのがいいね。

星野：それは節税というか、節水と節約の話かな？（笑）ちなみに、ミネラルウォーターを清涼飲料水として買う場合には、消費税率は8％になります。
また、ウォーターサーバーのレンタル料は、飲食料品の販売ではありませんから、消費税率は10%で、軽減税率の対象にはなりません。
でも、人の飲用または食用に提供されるウォーターサーバーで使用する水は、飲食料品に該当するから、その水を購入するのは軽減税率の適用対象で8%となります。
では、一平くんに追加で質問。水が凍った氷は8％？10％？

一平：ん？氷？何言ってんの？どういうこと？（笑）

星野：氷も売り物として売られていますから（笑）。分類して考えてみようか。カップに入ったかき氷は？

一平：食べるから8％！

星野：正解！じゃあ、保冷用に使う氷は？

一平：食べないから10％！

星野：一平くん、賢いじゃないの～。

一平：おい！バカにしてるだろ！（笑）それなら、飲料用に使うロックアイスとかも8％でいいの？

星野：そうだね。コンビニなどでも売っている飲料用のロックアイスは8%。ただ、食べ物を冷やすために使う氷は、それ自体は食品ではないので10％。このあたりは要注意ってことで。

一平：オマケ付きのお菓子って、どういう品目で売られてるんだろう？確か「菓子」だったと思うから……8％でどうだ!?

星野：正解は……時と場合によります！

一平：んんん～？何それ？？？

星野：お菓子の部分と、オマケの部分、それぞれ個別の価格は書かれていないものが多いですよね？そのように、食品と食品以外の資産が一緒になっていて、まとめて1つのセットで売られているものを「一体資産」といいます。

一平：お菓子とオマケが、資産……？仰々しい名前だなあ（笑）

星野：この一体資産の中で、軽減税率の適用対象になるものには、2つの条件があります。1つ目は、「一体資産の譲渡の対価の額（税抜価額）が、1万円以下であること」。2つ目は、「その一体資産の価格のうち、合理的に算定された食品に当たる部分の価値が、全体の3分の2以上であること」。

一平：合理的にって、誰が算定するんだよ～。

星野：基本的には、それぞれが個別で売られていたらいくらになりますか？ということをもとに判断する形かな。

一平：たとえば、家電をパンと一緒に一体資産として売った場合に、家電にかかる消費税が8％になっちゃうのを防ぐわけね。もし「一体資産として売れば何でも8％！」ってことになっちゃうなら、自分が家電屋だったら、絶対にパンと一緒に売るもんなー。

星野：売価じゃない場合は、それぞれの仕入れ値から判断します。食品部分の仕入れ値が全体の3分の2以上ですね、かつ税抜1万円以下の商品だから贅沢品でもないですね……ということがわかったら、食品とみなされて、軽減税率の対象になるんです。

一平：じゃあ、僕が解答した「8％」は、大方当てはまるから正解ってことだよね。

星野：いえ、時と場合によります。

一平：頭が固いよ！だいたいの食玩が8％になりそうなのに！（笑）

一平：医薬部外品は、セルフメディケーション税制の対象商品だから……時と場合による！

星野：これからすべての解答をそれにするのはダメです！（笑）

一平：じゃあ、医薬部外品は10％で、清涼飲料水は8％！

星野：正解で～す！医薬部外品や医薬品、再生医療等製品は、軽減税率の税制上、食品には該当しません。一方で、エナジードリンクなどは清涼飲料水なので、栄養ドリンク と似たイメージなんですが、こちらは飲食料品扱いで軽減税率対象になりますね。ちなみに、セルフメディケーション税制の対象になるのは、医薬部外品ではなくスイッチOTC医薬品ですので、間違えないようにしてくださいね。

一平：エナジードリンクが8％ぉ～？なんとなく飲料水やお茶なら、生活に必要な飲料って感じがするけど……。

星野：エナジーは生命を表すから、やっぱり生命こそ生活に必要なものってことで……。

一平：ははーん。さては、エナジードリンクを飲んでもっとあくせく働いて、もっと所得税を納めろっていう国からのメッセージか！

星野：なんてひねくれた考え方なんだ（笑）。

一平：ドリンク類を差し入れで買うときは、税率に気をつけないとなあ。

星野：まぎらわしさを避けるため、みなさん軽減税率対象で消費税率8％のエナジードリンクを選びましょう！

一平：医薬部外品の栄養ドリンクより、2％分節約できるからね！（笑）

一平：いいえ、違います。税制は、頭が固い人が作っているので、みりんや料理酒もアルコールということで10％です！

星野：お見事！

一平：いろいろあってお酒を禁じられているけど、どうしてもアルコールを求める人は、そっちを飲んじゃうからね（笑）。

星野：おっと、想定外の危険な豆知識が飛び出しましたね（笑）。前提として、お酒は軽減税率の対象になりません。アルコール分1度以上の飲料が、お酒といわれています。なので、アルコール分0度のノンアルコールビールなどは、清涼飲料水扱いで8％です。

一平：ノンアルコールビールも、生活に必要なものなのか……。まぎらわしいなー。炭酸が入ってる飲料は全部、生活に必要ないと思うんだけど。

星野：炭酸については、あくまで一平くん独自の見解です（笑）。また、みりんではなく、みりん風調味料の場合、これもアルコール分1度に満たないので、8％になりますね。

一平：ジュースを放置しておいて発酵して、お酒っぽくなったものはどういう扱いになるの？

星野：……アルコール分が1度以上になったら、お酒とみなされるんじゃないですか？第一、承認を受けないでお酒を造って売ったら、酒税法違反になりますよ。アルコール分1度未満だとしても、そんな危ないものを人に売りつけないでほしいですが（笑）。

一平：……これは8％です！なぜかというと、受け取って消費する場所が自宅だから！……いや、自宅で消費するとは限らないか……。人に売るために仕入れをする場合もあるよな……。でも……消費税率10％で仕入れたものを8％で売るおバカはいないと思うから……やっぱり通販や自販機も8％で！

星野：正解でございま～す！まあ、消費するのが自宅かどうかというのはあまり関係ないけどね。あくまで、店舗の設備を使ってものを食べたかどうか、というところが外食の判断基準の1つになっているから。

一平：たとえば、フードコートのお店で食べ物を、フードコートに置いてある自販機でジュースをそれぞれ買って、フードコートの座席に座って飲食する場合、このジュースは8％なの？10％なの？

星野：……そうです。こういう混乱が起こるのが、軽減税率あるあるなんです！この場合だと、自販機で買ったジュースは8％で、フードコートのお店で買った食べ物などは10％ですかね。フードコートにある机や椅子が、いったいどこに帰属しているかっていうのがちょっと特殊なポイントではあるんだけどね。

星野：これはもしかしたら、今回の一番の難問かもしれないなあ。

一平：バーベキュー場に食材が全部用意されているパターンね。法律は一辺倒だから、これも場所が重要なはず。バーベキュー場は人の家だから、利用料金にかかる消費税は10％！

星野：人の家……（笑）。えーっと、「人の家だから10％」って考えでいいですか？もしこれが、食材を自分で買っていった場合は変わりますか？

一平：バーベキュー場を利用していることには変わりないから、10％でしょ？

星野：おお！正解で～す！バーベキュー場は人の家というか、「バーベキューを楽しむ」というサービスを提供している場所ですからね。あくまで利用料金は10％。食材を持ち込む場合、その買ってきた食材の税率は8％ですが、バーベキュー場の利用料金は変わらず10％という線引きがされています。

一平：自分で食材を持っていくクッキングスクールとかの料金も、10％なの？

星野：そうだね。クッキングスクールも「料理を教える」というサービスを提供する場所だから、標準税率の対象だね。

――あと、私の実体験から、ちょっと追加問題があるんですが……。

一平：おっ！なんでしょう？

一平：んー、追加分のあさりは、キッチンカーで買うケバブと同じ扱いなんじゃないかな？その潮干狩りの施設では食べずに持ち帰るわけだから、追加分の料金は8％？

星野：正解～。追加分はサービスではなく、飲食料品扱いだからね。潮干狩り自体はサービスだけど、収穫したあさりについて別途対価を受け取る場合には、飲食料品の譲渡として軽減税率の対象となります。

一平：考え方として、追加分はケバブ、潮干狩りはバーベキュー場。でも、潮干狩り場にコンロや座席とかがあって、そこで食べていく場合には10％になるんでしょ？ややこしい……。

星野：軽減税率より、関係ないケバブが出てくるほうがややこしいよ。一平くんにとってその考え方がわかりやすいなら、否定はしないけど（笑）。

――果樹園での果物狩りなども、軽減税率の対象にはならないんですよね？

星野：「果物狩りをする」という施設のサービスの中で果物を食べているわけですから、標準税率の10％ですね。でも、果物狩りをする料金だけが決まっていて、取った量や重さに応じて果物を購入するという施設の場合はどうでしょう、一平くん？

一平：参加料のみが規定されてるってことね。これはサービス料とは別扱いになるから、果物の購入代金は8％かな……？

星野：そうです。これは一平くん流のケバブの考え方に近いかもしれないね（笑）。そもそものイベントや施設が売りにしているものが、サービスなのか、それとも飲食