確定申告の提出先はどこ?郵送もできる?提出方法や提出期限について解説

はじめて確定申告をする場合って、わからないことばかりですよね。例えば確定申告書の提出先は、どこへ、またどんな手段や方法で提出すればよいのでしょうか。
郵送や宅配便、あるいはネットを使用して提出することもできるのでしょうか?提出の期限や、期限を守れなかったときのペナルティも含めて、解説していきたいと思います。
2020年(令和2年)分の確定申告については、確定申告会場の混雑緩和を図るため、確定申告会場への入場には、入場できる時間枠が指定された「入場整理券」が必要です。
入場整理券の入手方法、関係事項など詳細は、以下を参照ください。(2021年1月15日 スモビバ!編集部追記)
- 【参考】
- 国税庁:「確定申告会場にお越しになる方へ」
[おすすめ]確定申告はこれひとつ!無料で使える「やよいの青色申告 オンライン」
目次
- POINT
-
- 持参する場合、「納税地」の税務署へ行く
- 確定申告書を送る場合、宅急便はNGで、郵便を使う必要がある
- 提出期限を守らないとペナルティがあるので注意
そもそも確定申告の提出先はどこ?
提出先は、「納税地」の税務署へ!
所得税の確定申告を行うにあたっては、せっせと確定申告書を作成することになりますが、まずは、その提出先から説明したいと思います。
確定申告書は、自分の納税地を管轄する、税務署長に提出することになります。
納税地は、一般的には「自分の住所」とイコールです。
提出先の税務署は、下記の国税庁のホームページから検索することができます。
住んでいる場所によって税務署の管轄地域が変わってくることがあります。同じ市区町村内で引っ越しをした時でも所轄税務署が異なることがあるので、自分の場合はどこの税務署なのか、把握しておきましょう。
- 【参考】
- 国税庁:税務署の所在地などを知りたい方
海外転勤で引っ越しをした場合は?
もし、海外転勤になった場合は、どうなるのでしょうか。ちょっと複雑ですが、なるべくわかりやすく説明します。
今は関係なさそうな人も、グローバル社会における知識として持っておくとよいでしょう。
1年以上の予定で、海外勤務になった場合、一般的には「日本国内に住所を持たない者」とされます。これを「非居住者」と呼びます。
ただし、非居住者であっても、日本国内で所得が発生すれば、日本の所得税が発生するので注意が必要です。
また、なかには、日本で不動産所得があるという人もいるかもしれませんね。その場合も、不動産所得が一定以上であれば、毎年、確定申告書を提出することになります。日本に住んでなければ関係ない、ということではないんですね。
非居住者の納税地については、どうなるのでしょうか。
もし、国内に事業所があれば、その事業所の所在地になりますし、親族が居住する場合は、その住所または居所が納税地となります。
非居住者は、自分以外に納税管理人を定めなければなりません。
その納税管理人が、本人に代わって税金の納付や、納税の義務を果たすことになります。
また、このような納税管理人を定めたときは、その非居住者の納税地を所轄する税務署長に「所得税の納税管理人の届出書」を提出する必要があります。
亡くなった人の所得税を申告する場合は?
また、亡くなった人の所得税を申告する場合は、どうすればよいのでしょうか。
その場合、相続人が、亡くなった人の死亡時の納税地に確定申告書を提出します。
相続人の住所が納税地ではありませんので、間違えないようにしましょう。
海外勤務と同様に一般的なケースではないですが、頭に置いておくと、いざというときに役に立つかもしれません。
確定申告書の提出方法は?
①税務署の窓口に持参か、時間外収受箱に投函して提出する
管轄の税務署が分かれば、窓口まで行って、確定申告の期日である3月15日(※)までに確定申告書を持参して提出すれば、OKです。
税務署の開庁時間は、月曜日から金曜日(祝日等を除きます。)の8:30~17:00までです。
窓口に提出する場合は、時間に注意しましょう。
一部の税務署では毎年、確定申告期間中に日曜日も確定申告の相談及び申告書の受付を行うので、平日提出できない人は確認をしておくといいかと思います。
- 【参考】
- 国税庁 【税務署の開庁時間】
個人事業主が、所得税の確定申告で提出するのは「決算書」(「収支内訳書」もしくは「青色申告決算書」)、「確定申告書B」、そして、控除の証明書やマイナンバーに関する証明書のコピーなどの添付書類です。
会社員など事業者ではない人が、医療費控除や住宅ローン、寄附金控除などなんらかの理由で確定申告をする場合は、「確定申告書A」を使用します。そして、控除の証明書やマイナンバーに関する証明書のコピーなどの添付書類が必要です。
帰宅してまた行かなくちゃいけない……なんてことのないように、持参する前に、書類に不備がないかどうか、確認を怠らないことです。
そして、窓口まで行くのが混雑していて大変であったり、開庁時間内に提出が困難な場合は、税務署に設置してある時間外収受箱に投函することで提出する方法があります。
しかし、なかなか税務署まで行く暇がないという人もいるでしょう。
確定申告期には、税務署内で申告相談を行っている税務署のほかに、署外に相談会場を設けている署もあるので、そこで相談したり提出を行えます。
国税庁の「確定申告期に所轄の税務署の確定申告会場のお知らせ」で相談会場を確認しておくのもよいですね。
そもそも確定申告の時期、税務署は非常に混雑します。最近は会社員の方も、確定申告することが増えているので、なおさらです。
寒い時期に長時間並んでいて、体調を壊してしまえば、元の子もありませんね。
持参する以外にも、次のような方法があります。
②郵送でも提出できる? 宅配便は?
確定申告書は、わざわざ税務署まで出向かなくても、郵送することができます。
しかし、デメリットもあります。
それは、税務署員からのチェックを受けられないという点です。
書類に不備がないかどうか自信がない場合、例えば、初めて確定申告するときは、税務署に出向いて相談したほうがよいかもしれません。
ただ、誤解しやすいのですが、税務署員が行うのは、あくまでも基本的な確認であり、中身についてOKが出されているわけではありません。郵送だろうが、窓口に提出しようが、内容として問題ないかの確認がされるわけではないので、その点は注意しましょう。
郵送の場合、気になるのは提出日付です。確定申告の期限は、土日が重ならないときは、原則的に3月15日となります。3月15日の通信日付印が押されていれば、提出日に間に合ったことになります。
また、郵送の方法としては、「郵便物(第一種郵便物)」もしくは「信書便物」として送付すること。切手を貼った返信用封筒を同封のうえ、複写した確定申告書などを送っておくと、受領印を押した申告書を返送してもらうことができます。
住宅ローンなどを組む際に受領印を押した確定申告書が必要なことがあります。できるだけもらっておくようにしたほうがよいでしょう。
なかには「宅配便で送りたい」という人もいるかもしれません。しかし、残念ながら、それはNGです。なぜならば、確定申告書は、以下の文書にあたるからです。
「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」
これを「信書」と呼びます。
請求書・納品書、許可書、証明書なども、この信書にあたります。
信書を郵便や信書便以外で送付することは認められていません。
申告書などを送付できるのは「第一種郵便物」に限られているので、郵送以外の宅配便などで送付することはできないので、注意しましょう。
③「e-Tax」という方法で提出できると聞いたんだけど……
そのほか、パソコンからインターネットを使って電子申告をすることもできます。
これを「e-Tax」と呼びます。
紙に出力することなく、申告書の内容をデータ入力して、国税庁へ送信する方法です。
e-Taxで電子申告するには、事前申請が必要だったり、ICカードリーダーが必要だったりと、やや面倒なところもありますが、大分、普及してきたように思います。
2019年からは、事業者以外はスマートフォンでも確定申告ができるようになりましたし、これからは、ますますe-Taxが主流になってくるでしょうから、初めからe-Taxで行うという手もありそうですね。
本人じゃなく、「代理人」に提出してもらう場合は?
確定申告書自体は、配偶者や代理人が提出することもできます。
確定申告書の提出自体は、委任状も必要ありません。
しかし、確定申告書を税務署へ提出する際は、毎回「マイナンバーの記載」と「本人確認書類の提示又は写しの添付」が必要となります。
そのマイナンバーを代理人に提出してもらうのにあたって、委任状や本人確認と、申告者本人の本人確認書類の写しが必要となるんですね。大事な情報を預けるわけですから、信頼できる人にお願いしたほうがよいでしょう。
青色申告会での提出
青色申告会についても触れておきましょう。青色申告会は、個別で記帳相談や指導を受けられます。初歩からわかりやすくアドバイスしてくれるので、私も随分と助けられました。
青色申告会に入るためには、会費が必要となりますが、確定申告に関する疑問になんでも答えてくれます。自信がない人、慣れていない人は、ぜひ利用してみてください。「家事按分」なんか、つい見落としがちじゃないですか。そんな点もアドバイスしてもらえて、節税の面でもとても助かりましたよ。
もちろん、e-Taxの相談にも乗ってくれます。
私の場合は、会計ソフト「弥生会計」で作ったデータをUSBに入れて青色申告会に持参して、相談に乗ってもらっていました。大体、年明けから動き始め、確定申告書が完成するまでに、3~4回程度の相談を経て、完成させるという流れでしたね。
また、青色申告会での提出をおススメするもうひとつの理由が、「出し忘れがない」ということです。
会費は、必要経費で計上できますし、数回の指導を経て問題点がなくなれば、持参した判子で捺印して、その場で申告書を代理提出してくれますからね。
- 【関連記事】
- 個人事業主の頼れる味方!青色申告会を活用しよう
提出期間はいつからいつまで? 税務署が開いている時間は?
郵送で送る方法のときにも、少し書きましたが、確定申告の手続きは、毎年2月16日から3月15日の約1ヵ月間の間に行いましょう。もし、3月15日が土・日・祝祭日にあたる場合は翌月曜日までとなります。
税務署が開庁しているのは、祝日等を除いた月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時まで。
所得税の確定申告期間中は、日曜日も相談に乗ってくれるところもあります。持参する場合は、必ず、確認してから行きましょう。
- 【参考】
- 国税庁:【税務署の開庁時間】
提出期限に遅れたら、どんなデメリットやペナルティがある?
提出期限に遅れたら、どうなるのか?
これは、私が一度やらかしたので、身に染みております。どんなペナルティがあるかというと……。
まず、「無申告加算税」がかかります。
その額は、納付する税額のうち50万円までは10%の税率、50万円を超えた部分は15%の税率で計算することになります。
もし、税務署から指摘される前に期限後申告を自主的に行った場合は、無申告加算税は5%に軽減されることになります。
もし、正当な理由があったり、申告期限から1ヵ月以内にされた期限後申告だったりする場合は「無申告加算税」は課せられませんが、期限内で提出していれば、しなくてよい心配ですよね。
また、確定申告提出期限から納付日までの延滞税が必要になることもあります。
私の場合は、1ヵ月以内だったため、無申告加算税は課せられませんでした。
また、結果的に還付だったために、延滞税もなかったです。
しかし、ペナルティはこれだけではありません。
青色申告のメリットは、なんと言っても最大65万円の特別控除を受けられることですよね。
ところが、確定申告期日が過ぎたあとの申告では、10万円しか青色申告特別控除が受けらなくなります。
言い換えれば、「65万円-10万円」で、55万円も所得が増えることになり、それだけ納付する税金が高くなってしまうんですね。還付申告の場合も還付金が減ることになります。
これは大きな痛手でしたが、常習性のある場合、青色申告の資格を取り消されることさえもあります。
本当に原稿の締め切りは遅れても、確定申告書だけは遅れてはならないと、実感しましたね……いや、原稿の締め切りも大切ですが……。
以上、提出方法について解説してきました。
年明けはついバタバタしてしまいがちですが、確定申告書は早め早めの着手を心がけましょう。そろそろやらないと、ですね……。
くれぐれも提出のお忘れのないように!
photo:Getty Images
よくある質問
Q 確定申告の提出先はどこ?
A 確定申告の提出先は「納税地」の税務署です。
Q 確定申告書の提出方法は?
A 税務署の窓口に持参するか、時間外収受箱に投函します。他には、郵送での提出や、e-Taxを使用することもできます。詳しくはこちら
Q 提出期間はいつからいつまで?
A 毎年2月16日から3月15日の約1ヵ月間の間に行いましょう。もし、3月15日が土・日・祝祭日にあたる場合は翌月曜日までとなります。
Q 提出期限に遅れたら、どんなデメリットやペナルティがある?
A 「無申告加算税」や「延滞税」がかかります。無申告加算税は基本的に、納付する税額のうち50万円までは10%の税率、50万円を超えた部分は15%の税率です。詳しくはこちら