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e-Tax(電子申告)で確定申告をする方法!必要なものやメリット、やり方を解説

インターネットを通じて確定申告が行える「e-Tax(イータックス)」。
今回は、「e-Tax」とは何か?も含め、確定申告をe-Tax(電子申告)で行う手順について調べてみました。

かんたんにe-Taxで確定申告をする方法を動画でも紹介しています。

POINT
  • e-Taxを行うには事前に揃えるモノが必要
  • e-Taxは、「マイナンバーカード方式」か「ID・パスワード方式」の2択
  • e-Taxを使って青色申告すれば、2020年分以降も引き続き65万円控除

いますぐ、e-Taxのやり方を確認したい人は、動画でぜひ

動画で解説!「e-Taxで確定申告」基本的なやり方

弥生のYouTubeチャンネルでは、初心者向けにe-Taxでの確定申告について、わかりやすく説明しています。

詳細な方法は「e-Taxのやり方」の項にジャンプ

e-Taxとは何か?

e-Taxとはネット上で所得税や贈与税といった税金の申告、申請・届出等が行える国税庁のシステムです。個人事業主の場合は、主に所得税の確定申告で利用することになるでしょう。

e-Taxを利用すれば、確定申告書A、Bをはじめ、白色申告用の収支内訳書、青色申告決算書など、確定申告に必要な書類をすべてインターネットで提出できるので、税務署に行かなくても自宅で確定申告を済ませることが可能です。

また、開業届である「個人事業の開業・廃業等届出書」、青色申告を始める際に必要な「所得税の青色申告承認申請書」といった書類もe-Tax上で提出できます。

e-Taxのメリット

実際にe-Taxを始めたとして、おもなメリットは以下の3つになります。

  • ①自宅から確定申告できる
  • ②マイナンバーカードで手続きが簡略化
  • ③2020年分からも青色申告は最大65万円控除

①については当たり前ですが、確定申告のたびに税務署に行く必要はなくなります。また確定申告時期には毎日24時間利用可能(メンテナンス時間を除く)なので、時間を気にしなくてすみます。

②については、マイナンバーカードを利用すれば、e-Taxを利用する際のID・パスワードが不要となるため、簡単に確定申告が行えます。
2019年1月からスタートしたID・パスワード方式は、暫定的に使える方式です。

そして、実は③が一番大きなメリットとなります。税制改正により、2020年分の確定申告から青色申告特別控除額が変わりました。

これまで青色申告といえば「65万円控除」というキーワードがセットのようになっていましたが、2020年分の青色申告からは、なんと65万円、55万円、10万円の3種類になります。65万円控除を適用するのに新たに要件が追加され、要件を満たさない場合は、控除額が10万円減額されて「55万円控除」になってしまうのです。

でもご安心を。
「55万円控除」の要件を満たしたうえで、電子帳簿保存かe-Taxを使って青色申告すれば、引き続き最大65万円控除を受けられるのです。
これを機会にe-Taxを利用する人も増えるでしょう。

これから青色申告を始めようと考えている人も、まずはe-Taxを使えるようにしておくといいかもしれません。

また、e-Taxであれば生命保険料控除などの各種証明書、源泉徴収票(※)は金額を入力するだけで提出の必要はありません。
ただし手元に置いて5年間は保管しておく必要があります。

(※)税制改正により、2019年4月1日以降に提出する確定申告書へは、源泉徴収票は確定申告書への添付が不要となりました。同時に該当書類の5年間保存も不要になりました。源泉徴収票などは、一定のものを除いてその支払者から別途税務署へ提出されているので、確定申告書への添付が不要になったのです。しかし、金額を確認する際やe-Taxへの入力の際には根拠になるものです。住宅ローンを組むなどの際にも源泉徴収票が必要になるので、保存しておいたほうが無難です。

e-Taxのやり方

ここではe-Taxを実際に行う流れを簡単に説明します。

2019年1月からe-Taxでは、以下の2つの方式から利用方法を選ぶことができます。

  • マイナンバーカード方式
  • ID・パスワード方式

ID・パスワード方式は税務署で本人確認が必要です。こちらは暫定的な対応とのことですので今回は、マイナンバーカード方式を中心にご紹介していきます。

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マイナンバーカード方式で確定申告をe-Taxで行うために事前に用意するモノは以下の通りです。

  • マイナンバーカード(電子証明書入り)
  • ICカードリーダライタ
  • インターネットに接続したPC
  • 電子証明書を使うためのソフト

まずは市区町村の窓口で自分のマイナンバーカードを取得します。
マイナンバーカードの中には通常、「署名用電子証明書」が組み込まれています。
これは本人であることを証明する電子版署名のようなもの。提出する確定申告データの本人確認と改ざん防止のために使います。

次にカード内の電子証明書を読み取るための「ICカードリーダライタ」も必要です。PCに接続して使いますが、ソニーのパソリなど、e-Taxに対応しているものを選びます。

非接触ICカードリーダー/ライター「PaSoRi(パソリ)RC-S300」 マイナンバーカードをかざすだけでe-Tax (確定申告・納税)、eLTAX(地方税)が可能。また、電子マネーの残高確認やネットショッピングにも利用できる。製品詳細はこちらのサイトから(写真提供:ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ)

そしてもちろんPCも必要です。
2019年1月から、スマートフォンで確定申告ができるようになりました。

スマートフォンを使ってできる確定申告は、収入が給与や年金、一時所得の人向けで、サラリーマンが医療費控除やふるさと納税の申告をするには便利な機能です。事業用の所得税・消費税の確定申告書、青色申告書を作成することはできません。あくまで、個人事業主のe-TaxはPCで行います。

PCには、マイナンバーカードの電子証明書を使うための「利用者クライアントソフト(JPKI利用者ソフト)」をインストールしておきます。
これは、公的個人認証サービスのサイトからダウンロードできます。e-Taxだけでなく、他の行政手続きの電子申請にも共通して使うソフトです。

ここまでで事前準備は完了です。

あとは実際の確定申告をする作業です。
事業売上や経費などの計算が終わり、所得金額を算出したら、国税庁のe-Taxサイトにある「確定申告書等作成コーナー」→「申告書・決算書・収支内訳書等 作成開始」→「e-Tax」に入り、作業を開始します。

手順

※画像 国税庁 確定申告書等作成コーナー/e-Tax(国税電子申告・納税システム)より

いまから準備しておくべき理由

2020年分から始まるe-Taxでできる青色申告特別控除65万円を受け、今後の確定申告はe-Taxが主流になるのではないでしょうか。
ICカードリーダライタを数千円で購入したとしても、e-Taxを継続的に行うなら十分にお釣りがくるメリットです。

そうなると確定申告時期には、e-Taxを利用するために駆け込みでマイナンバーカードを取得する人が増えそうです。2021年10月現在、マイナンバーカードは申請をしてから市区町村が交付通知書を発送するまでに1カ月ほどかかっていますし、確定申告時期に取得の際は、混雑も予想されます。

スムーズなe-Tax導入を目指すなら、早めの準備が得策です。

申告ソフトなら、確定申告資料を作成して、簡単にe-Taxできる

そして、たとえe-Taxになっても確定申告するまでの手順はこれまでと同じで、簡略化されるわけではありません。
売上や経費を月ごとにきちんとまとめ、控除書類を用意して…こういったコツコツとした手間は今まで通りです。

そこで有効活用したいのは確定申告ソフト。
売上や経費などを入力するだけで、自動的に確定申告書類が作成できるので便利です。
クラウド確定申告ソフト「やよいの青色申告 オンライン」なら国税庁が提供しているe-Taxソフトに対応しているので、e-Tax申告データをダウンロードしてそのまま確定申告ができます。

確定申告ソフトのデータからe-Tax(※)に連動させて素早く確定申告、もちろん青色申告は、最大の65万円控除で。
手間を省いて控除も最大限享受したいものです。

(※)ID・パスワード方式は、国税庁のe-Taxサイト「確定申告書作成コーナー」での申告に対応している方式です。
「確定申告書等作成コーナー」は、「確定申告書等作成コーナー」で作成した電子データ以外は、取り込むことができないため、確定申告ソフトで作成した
e-Tax用データを取り込むことはできないのでご注意ください。
ID・パスワード方式で、確定申告を行う場合は、確定申告ソフトで作成した決算書をもとに「確定申告書等作成コーナー」から金額等を入力して申告をします。

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photo:Thinkstock / Getty Images

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