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受注から納品までスムーズに進める見積書作成のコツ

取引先から仕事を受注する前に、見積書の提出を求められる場合があります。見積書は、受発注の両者が納品までの工数やそれに付随する作業を把握する役割も果たします。そこで今回は、受注から納品まで滞りなく行い、請求額のトラブルを防ぐための見積書作成のコツをご紹介します。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

POINT
  • 必要な工数に単価を設定し、追加費用の発生基準を明確にする
  • クライアントに合わせた「値引き」項目を作る
  • 受注の意思を示し、発注決定を促す役目を果たす

必要な工数に単価を設定し、追加費用の発生基準を明確にする

フリーランスが仕事を受託する場合、単価があらかじめ決まっている業務内容に合意し、納品まで遂行することも多いはず。筆者の場合、ライター業務は媒体や記事の種類によって原稿料の単価が事前に提示されるため、見積書を出すことはまずありません。しかし、冊子の編集制作やWEBのランディングページのデータ納品など、工数に複数の業務がある場合は見積書を作成しています。

「24ページの冊子を250冊納品してほしい。予算は120万円」。例えばこのような依頼に対して、見積を求められたら何を記入したらよいのでしょうか。筆者の体験をもとに、見積書の作成ポイントをまとめました。

作成前にやるべき業務、やらなくてよい業務を整理する

この冊子はある会社のイベント参加者に配布するものでした。依頼内容は下記のとおりです。

  • 原稿はクライアント会社が提供する(筆者は原稿執筆をしない)
  • 図や表を5点誌面に掲載する(筆者が作成する)
  • デザイン、印刷・製本した冊子を指定した場所に配送する

筆者がやるべきことは提供された原稿の整理と図版作成、デザイン会社と印刷会社への発注と進行管理です。見積書にはデザイン会社と印刷会社への支払い費用と、筆者が行う原稿整理と企画管理の費用を計上することになりました。

仕様の確認も兼ねた項目で認識の違いを防ぐ

冊子の場合、仕上がり寸法や製本の方法などをあらかじめ決めなければなりません。クライアント、筆者、印刷会社の3者の間で確認漏れがないように、仕様の詳細を見積書に掲載しました。今回は印刷費に梱包と配送の費用が含まれていましたが、別途計上する場合もあります。

追加請求できる基準を明確にする

見積書の項目は、できるだけ「〇〇一式」とせず、納品までに必要な工数それぞれに単価を設定することをおすすめします。発注後、当初予定していなかった追加作業が発生する場合があります。例えば掲載する図版の数が当初の予定より増えた場合、1点あたりの制作単価を見積書に掲載していれば、追加の制作費用請求を交渉できます。

また冊子制作では、誌面のデザインや文字修正が複数回発生することがありますが、その回数にも限度があります。例えば「3回までの修正はオペレーション費用内で対応。4回目以降は追加費用として1ページ2,000円請求する」などと明記することで、請求額のトラブルを防ぐことができます。さらに、納品まで無駄な進行をしないための抑止力にもなります。

見積書サンプル

▲見積書の例(※実際に使用した見積書をもとに再現)

クライアントに合わせた「値引き」項目を作る

工数ごとに単価を設定した金額を積み上げていくと、合計額がクライアントの予算をオーバーしてしまうことがあります。最初に提示された予算に納得していれば、「値引き」の項目で見積額を予算内に収めましょう。

ただし、無理やり値引きをさせられたかのように見える値引き額は避けるのが無難です。自治体が行う公共性の高い事業などでは、不当な低価格で発注をしないよう下請取引適正化を厳密に推進している場合がほとんどです。値引きは端数の調整程度にとどめるか、単価を調整して予算内に収めるなど、取引先によって表記方法を変更するのも手です。

受注の意思を示し、発注決定を促す役目を果たす

クライアントの打診に対して、適切な時期に見積額を提示することで、受注する意思を示すことができます。クライアントにとっても発注額の根拠となる見積書があることが、発注の決め手になります。

見積書の記入内容で受発注両者の信頼関係を作り、発注から納品、請求までスムーズに行うことができれば、その仕事は成功と言えるはず。業務内容と請求額を心配せず仕事を受注できるように、見積書の作成はぬかりなくやっていきましょう。

photo:Getty Images

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