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小規模企業共済の変更について

個人事業主は、サラリーマンのように退職金がありません。引退後のために日ごろから積立てをして備えておかなければなりませんが、「経営者の退職金制度」ともいえるのが「小規模企業共済」という共済制度です。小規模企業共済は、制度の見直しが行われて、平成28年4月から、より活用しやすくなりました。変更点をまとめてみたいと思います。

お知らせ

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2021年分の年末調整のやり方は、「知っておきたい基礎知識|年末調整」をぜひ参考にしてみてください!

POINT
  • 掛け金の増額、減額が行いやすくなった
  • 事業継承によって受け取る共済金の額が増額
  • 「廃業準備貸付け」など新たな貸付制度も生まれた

掛け金を増額・減額しやすくなった

経営者が、廃業や退職に備えて、あらかじめ資金を準備するための共済制度が、「小規模企業共済」です。以前、記事でご紹介したことがあります。ご存知の方も多いことでしょう。
【参考記事】
個人事業主の節税対策の切り札「小規模企業共済」とは?

「掛け金を払い込むとき」と「共済金を受け取るとき」の両方で節税効果があるなど、経営者にとってメリットの多い共済制度ですが、2016年(平成28年)4月から制度が改正されました。

改正ポイントとしてまず挙げられるのが、「掛け金の増額や減額がしやすくなった」という点です。これまでは、毎月の掛け金を増額するには、申し込むときに増額する額を現金で納付しなければなりませんでした。しかし、改正後は申し込み時に現金納付がなくても申し込みができるようになったのです。

逆に、毎月の掛け金を減額する場合については、これまで「事業経営の悪化」などの条件に合致しなければ、認められませんでした。しかし、改正後は経営者の都合に応じて、減額することが可能になりました。

使いやすさという点では、「掛け金を減額しやすくなった」ということが、大きな変更点だと言えそうです。

事業承継で共済金が増加

また、脱退時に受け取る共済金の額についても変更がなされました。

小規模企業共済は、脱退時に受け取る共済金の額が、脱退の理由によって変わります。個人事業主の場合は、以下のように分類されていました。

  • A共済事由……個人事業の廃止など
  • B共済事由……老齢給付など
  • 準共済事由……配偶者や子どもに事業を全部継承したとき
  • 解約事由……任意解約や滞納などによる契約解除

下にいくほど、受け取る共済金の額が少なくなります。つまり、事業を廃止にしたために脱退した場合に受け取る共済金が一番高く、解約によって脱退した場合の共済金が一番低くなるということです。

それが、今回の改正によって、これまで「準共済事由」とされてきた「配偶者や子どもに事業を全部継承したとき」について、「A共済事由」が適用されることになりました。

つまり、事業譲渡した場合に、共済金が多く受け取れるようになったということです。経営者の高齢化に伴い、次世代へのバトンタッチを円滑に促すのが、この変更の狙いです。

廃業に備えた「廃業準備貸付け」も

さらに、小規模企業共済に加入している人を対象にした貸付制度についても、より使いやすくなりました。運転資金や設備資金など幅広い用途で利用できる「一般貸付け」の貸付限度額が、1,000万円から2,000万円に引き上げられたのです。

そのうえ、廃業に備えた「廃業準備貸付け」もスタートしました。これは「設備等の処分費用」「買掛金・借入金の支払い・返済」「従業員への退職金」など、廃業時にかかる費用を廃業前に用意できるというもの。経営状況によっては、お世話になるかもしれない制度です。覚えておいて損はないでしょう。

以上、小規模企業共済の変更について、解説しました。時代のニーズもとりいれながら、経営者にとってより使いやすい制度になったといえるでしょう。活用を検討してみてはいかがでしょうか。

photo:Thinkstock / Getty Images

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