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法人で白色申告するメリットとデメリット

個人事業主として働いて、売上が上がってくると、「法人化」を検討する時期がやってきます。法人化すれば、取引先や金融機関から信用度が高まり、所得が一定以上なら税の負担も軽くなるなどの利点があります。法人でも個人と同じく、青色申告か白色申告かを選択することになります。法人で白色申告を行うメリットはあるのか、解説していきます。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

POINT
  • 白色申告のメリットは帳簿付けの負担が軽くなること
  • 白色申告のデメリットは赤字の繰り越しができないこと
  • 個人の青色申告の特典である最大65万円の特別控除は、法人の場合は適用されない

法人の白色申告のメリット

法人で白色申告を行うメリットは、個人で白色申告を行うメリットと、大きな違いはありません。つまり、白色申告ならば簡易簿記でよいので、複式簿記にする必要がなく、「帳簿付けの負担が少なくて済む」というのが、メリットです。

ただし、メリットは同じでも、個人と法人では少し事情が違ってきます。法人を設立するにあたっては、膨大な事務作業が発生します。そのうえ、会社を経営していくわけですから、個人事業よりも、業務は複雑化し、さまざまな場面でスピーディーな意思決定が難しくなるケースも出てきます。

そんななかで、帳簿付けで多くの時間をとられるのは、経営上、大きなマイナスだといえるでしょう。もし、帳簿付けに慣れていない個人事業主が法人を立ち上げて、自分で経理作業も行うのであれば、とりあえずは白色申告で帳簿の負担を減らすという手段も検討してみる価値はありそうです。

法人の白色申告のデメリット

一方で、法人だからこその白色申告のデメリットもあります。それは「赤字の繰り越しができない」ということ。法人であれば、個人事業主のときよりも、ビジネスの規模が大きくなり、売上が大きくなる場合がある代わりに、赤字が出たときのマイナスの影響も少なくありません。

もし、青色申告ならば、9年間赤字を繰越しすることができます(平成29年4月1日以後に開始する事業年度で生じた欠損金額の繰越期間は10年間)。このことを「欠損金の繰越控除」と呼びます。資本金の額などで控除できる上限額が変わるので、その点は注意が必要ですが、青色申告のメリットがさらに拡大するということです。

長期的なスパンでビジネスを考える法人経営において、「赤字が繰り越せない」という白色申告のデメリットは、個人事業の場合とは比較にならないほど大きいと言えそうです。また、「中小企業等投資促進税制」「試験研究費の総額に係る税額控除制度」「雇用促進税制」など青色申告法人を対象にした税額控除もあります。

さらに、青色申告なら、法人でも30万円未満の固定資産を即時費用化できるので、それらの特典が使えないのは、白色申告の大きなデメリットと言えるでしょう。

法人では青色申告の特別控除はナシ

青色申告のメリットをいくつか挙げましたが、ひとつ、注意したいことがあります。それは、個人が青色申告を行う際の最大のメリットである最大65万円の特別控除が、法人の場合は適用されないということ。

青色申告特別控除のために、青色申告で複式簿記を行っているというケースは非常に多いはず。しかし、そのメリットが法人の場合はないわけです。事務負担が軽くなることを踏まえると、状況によっては、白色申告のほうが、メリットが大きくなる可能性もあります。

帳簿付けの習慣がなかった経営者は、まずは白色申告からの帳簿付けを始めるのも得策かもしれません。自分の法人ビジネスがどういう状況にあるかをよく分析して、白色申告か青色申告かを選ぶとよいでしょう。

photo:Thinkstock / Getty Images

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