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5分でわかる! 定款の作成と認証

株式会社を設立するときに必要なのが「会社の憲法」にも例えられる「定款」(ていかん)です。定款は会社の発起人が作成することとなりますが、「作成すればそれでOK」というわけではありません。作成した定款を公証役場に持参し、法務大臣に任命された公証人の“認証”を受けることで、はじめて正式な効力を持ちます。今回は、定款の「作成」「認証」の各手順を紹介していきたいと思います。

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POINT
  • 定款に必ず記載が必要な「絶対的記載事項」は6つ
  • 発起人の氏名(名称)・住所の記載は一言一句間違いのないように
  • 公証役場で事前チェックを受けられる

定款作成のポイント・「財産の価額・最低額」とは?

まずは定款の作成です。定款作成の際には、必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」が会社法で定められており、6つの項目が該当します。

①会社の目的
②商号(会社名)
③本店所在地
④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
⑤発起人の氏名又は名称及び住所
⑥発行可能株式

まずは「①会社の目的」「②商号(会社名)」「③本店所在地」の3項目。これらは通常、定款の冒頭部分にあたる「第1章 総則」としてまとめられるものです。ここまでは基本的な事項のため、何を記載すべきか、わかりやすいですね。

しかし④〜⑥に関しては少々ややこしくなります。順を追って解説していきましょう。

④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額

これは、会社設立に際して出資される財産の額のことです。「価額又はその最低額」というのは、必ずしも確定した額でなくてもよくて、「最低でもこのくらいは出資できる」という額を記載すればよい、ということになっています。定款では「第○条 当会社の設立に際して出資される財産の価額(もしくは最低額、編者注)は、金○○万円とする。」といった記載の仕方となります。

定款作成のポイント・会社設立の「発起人」とは?

⑤発起人の氏名又は名称及び住所

定款を作成する際に、なかでも注意しなければいけないのが、この「⑤発起人の氏名又は名称及び住所」です。そもそも認証される前の定款(この状態を「原始定款」といいます)は「こういう会社を設立したい!」という、いわば「企画書」のようなもの。それを踏まえると「発起人」とは、株式会社設立の「企画書作成者」のような存在なのです。

後の定款認証で「発起人の氏名(名称)・住所」を証明するのが印鑑証明書です。印鑑証明書に記載された「○丁目○番○号」といった細かな記載事項まで、一言一句同じになるように記載します。

なお発起人は必ずしも1人であるとは限りません。発行人が複数いる場合は、発行人全員の氏名・住所を記載します。また「人」であるとも限らず、「法人」が発起人となることがあり、その場合も履歴事項全部証明書(登記簿謄本)などの書類をもとに、正確に記載をしましょう。

定款作成のポイント・「発行可能株式」とは?

⑥発行可能株式総数

これは、将来にわたって発行することが可能な株式の総数のこと。株式会社設立の時までに、発行人全員の同意によって、1株あたりの金額とその総数を定めていきます。定款では「第○条 当会社の発行可能株式総数は○○株とする。」などの文言で記載されます。

なお、発起人は必ず会社設立時の株式を1株以上引き受けることが決まっており、自動的に「発起人=会社の株主」となります。定款には「⑤発起人の氏名又は名称及び住所」とともに、発起人の引受持ち株数も記載されることとなります。

以上、①〜⑥のほか「株主総会」「取締役の選任」「事業年度」なども、発行人同士の協議のうえ、必要に応じて記載します。定款の文言については、日本公証人連合会などが記載例(ひな形)を公開しているので、それらを参考にするのがよいでしょう。

定款の最後に、発起人全員の署名もしくは記名捺印をし、原始定款が完成となります。

公証役場で事前チェックも受けられる

原始定款が完成したら、公証役場で定款の認証手続きを受けることとなります。

認証を受けられる公証役場は「会社の住所(本店の所在地)と同じ都道府県内にあるところ」と定められており、日本公証人連合会のホームページから検索することができます

公証役場での認証以前に、ファックスやメールでチェックをしてくれる公証役場もあります。定款の素案ができた時点で公証役場に相談し、法律的な解釈および誤字脱字等の有無を確認してもらいましょう。

定款認証に必要なもの

公証役場での定款認証には、以下のものが必要です。

〈公証役場での定款認証に必要なもの〉

  • 原始定款の原本(3通) ※公証役場・法務局(後日提出)・自社で保管
  • 発起人全員の印鑑登録証明書 ※発行から3ヵ月以内
  • 発起人全員の実印
  • (発起人が法人の場合)履歴事項全部証明書(登記簿謄本)、会社の印鑑証明書、代表印
  • 公証役場に支払う手数料(5万円)
  • 収入印紙(4万円分)
  • 謄本代として1枚につき250円×ページ数
  • (発起人に代理人を立てる場合)委任状と代理人の身分証明書

なお定款認証の際に万が一、記載内容に訂正があった場合は、その場で発起人の訂正印が必要となるので注意しましょう。

また、これらは紙定款の認証方法。最近は電子定款での認証も増えています。電子定款とは、インターネット上で認証を求める手続きのことで、収入印紙代(4万円)が不要となります。

【参考記事】電子定款を自力作成するときに知っておくべき手順とポイント

photo:Thinkstock / Getty Images

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