取引先の印象を良くする接待方法!店の選び方や座る位置、事前準備など

昨今の交際費に関する諸規定の改正により、これまで以上に接待交際費が有効な経費として利用できるようになりました。そこで今回は、接待交際費を有効に活用するために、必ず身につけておくべき、取引先を接待する際の基本マナーやそのポイントについて解説したいと思います。
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2022年(令和4年)分の所得税の確定申告の申告期間は、2023年(令和5年)2月16日(木)~3月15日(水)です。最新版の確定申告の変更点は「2023年(2022年分)確定申告の変更点! 個人事業主と副業で注目すべきポイントとは?」を参考にしてみてください!
目次
- POINT
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- 接待に利用するお店は徹底した「リサーチ」が重要
- 接待するなら絶対に知っておくべき上座と下座
- バタバタしない!「落ち着き」こそが最高のおもてなしとなる
接待に利用するお店選びのポイントとは
取引先を食事に接待する際の第一のポイントは、「お店選び」です。
そもそも接待にはどのようなお店を選択すれば良いのでしょうか。
- 地域で人気のある料亭を選ぶ
- 最近テレビで紹介された話題のお店を選ぶ
- 自分の顔が利く行きつけのお店を選ぶ
どれももっともらしい判断基準のように聞こえるかもしれませんが、実はどれも間違いです。
接待において最も重要視しなければならないのは、「取引先」の意向です。
すなわち、接待するお店は「取引先が行きたいお店」でなければ全く意味がないのです。先ほどのような判断基準でお店を選んだとしても、運が良ければ取引先の希望にマッチングするかもしれませんが、そんな運任せの店選びではビジネスマンは務まりません。
そこで、まずやるべきことは「リサーチ」です。
接待する取引先がどのような店を好んでいるのかを徹底的にリサーチして、それに合ったお店を選ぶようにしましょう。また、ある程度の好みがわかったら、後はできる限り取引先の会社からのアクセスが良い場所でそれに該当する店を探しましょう。
インターネットなどの情報だけを頼りに予約してしまうと、個室と表示されていたのに実際に行ってみたら半個室だった、なんてことになりかねません。そのため、お店を決定する際には、できる限り直接お店を目で見てチェックしてから、その場で予約すると良いでしょう。
知らないと恥をかく接待の上座、下座
ビジネスにおいてなにかと話題になる上座、下座ですが、接待においては取引先との関係に直接的に影響するため特に注意しなければなりません。
座敷での上座、下座について
接待では、日本料理店の個室を利用することが多くなります。では、この際の上座はどこになるのでしょうか。
目印となるのは「床の間」です。和室においては床の間を基準に上座が決まります。
まず、床の間の目の前のポジションが上座となり、その反対に入り口に最も近い場所が下座となります。
なお、接待の場合は自社社員と取引先社員が分かれて着座することになるため、通常の配置とは異なります。原則に従うと上座の正面の席が次の順位となりますが、これでは取引先社員同士が向かい合ってしまうことになるため、接待の場合は、上座の両サイドに取引先に横並びで座ってもらえば問題ないでしょう。
床の間がない場合はどうすれば?
例えば高級中華料理店などの場合は、和室ではないため床の間がありません。
このような場合の分かりやすい判断基準は「入り口からの距離」です。
入り口から最も遠い席を上座、入り口に最も近い席を下座と考えれば概ね問題ないでしょう。
初めての接待で注意すべきこととは
取引先を初めて接待する時は、誰しもが緊張することでしょう。接待自体が初めての新入社員や新社会人であればなおさらです。
接待のセッティングは若手社員にその役割が回ってくることも多いため、実際に任された社員は一日中緊張しっぱなしでしょう。
だからこそ注意しなければならないのは、取引先の前では絶対にあたふたしないことです。初めての接待ではよくありがちですが、全員が着座しているのに、担当者が店側との段取りに一人右往左往していて、食事や会話をしている人が落ち着かないといったことが起こり得ます。
これは接待としては非常に好ましくない状態ですので、絶対にしないよう注意してください。
初めて接待をする場合は、あらかじめそのお店を下見し、さらに当日担当してくれるお店の従業員の方と事前に打ち合わせをしておくなどして、当日はできる限り店側と会話している姿を取引先に見せないようにしましょう。
photo:Thinkstock / Getty Images