スモールビジネスの店舗業務システムに新たな価値を! クラウド型POSレジ「スマレジ」山本社長
飲食店・小売店の新規開業者の間で注目されているのが、クラウド型POSレジサービスです。店舗経営に不可欠なPOSレジを、ローコストで導入することができます。なかでも充実した機能とプランでサポートしてくれるのが、株式会社スマレジが提供する「スマレジ」。同社・代表取締役社長の山本博士さんに、サービスにかける思いを伺いました。
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――「PLUGRAM」(プラグラム)という社名の由来は?
システム開発の会社ですので、最初は「プログラムとかそういう名前はどう?」なんて話し合っていたのですが、語感の良さもあり、一部をもじって「プラグラム」にしました。「つなぐ」というイメージを連想させる「プラグ」の意味も含まれていますし、群雄割拠のIT業界に新たに参入するには造語のネーミングのほうが有利だと、この社名になりました。
――提供する新たなサービスとして、「POSレジ」に着目したのには何か理由があったのでしょうか?
大きな理由の一つとしては、「gd」の前に勤めた企業でPOSレジのシステム開発に携わる機会があったことです。システム開発のノウハウを持っていましたし、当時の開発メンバーを見渡しても、会社のナレッジとして適していると思いました。
――クラウド型ではない、大手が参入しているような旧来型のPOSレジは、導入コストもかなり過大になるみたいですね。
そうですね。数百万単位の導入費用がかかります。一方でスマレジの導入コストは、1店舗平均で15〜20万円程度です。サービス開発を始める当初も、売上や商品在庫の管理をクラウドで行えるようにすれば、既存の産業に対抗していけると考えました。
お客様からすれば、大事な売上のデータを、クラウドという外の場所に置くことには抵抗感があるかもしれませんが、サーバを置かなくていいので安価だし、スマホで店舗の売上を見ることができる。既存大手メーカーのシステムとも、差別化が図れると思いました。
ゆくゆくは海外展開にもチャレンジしたい
――最近はクラウド型POS自体にも競合が現れてきていると思います。「スマレジ」の強みはどういったところだと考えていますか?
フルパッケージで導入いただければ、カスタマイズをすることなく、最初からたくさんの機能を利用できることではないでしょうか。バックオフィスの商品在庫を管理するという発想も、そうした強みを作りたいという思いから生まれました。
――他に興味深い取り組みとしては、大阪・東京にスマレジのショールームがあることです。こちらはどういった意図から始められたのでしょうか?
プラグラムの創業当時にさかのぼりますが、当時は私を含めた全員がプログラマーだったんですね。やがて「作ってばかりいても売る人がいなければ意味がない」と、まずは東京に拠点を作り、営業の社員を雇いました。
しかしスマレジというサービスは、プッシュ型の営業ではなかなか興味を持ってもらえないんです。オーナー様にすでに利用しているPOSシステムから切り替えてもらうのにはやはり壁があり、ターゲットはあくまで「新規開業者」に限られる。
そこで、プル型の営業の拠点としてショールームを作り、そこにスマレジを見に来てもらおうと考えました。それが功を奏しました。今はショールームで、1日に4回ほどの商談をしていて、ショールームの稼働率も高くなっています。おかげさまで商談の予約のお問い合わせが増えたということもありまして、このたびの恵比寿への本社の移転を機にショールームも4部屋に増やしました。
――アメリカには関連法人として「PLUGRAM USA,INC.」を立ち上げています。アメリカ進出に手応えは?
正直なところ、日本の商圏とは違いますから、サービスを広げていくには難しい部分があります。しかし「商売」という観点以上に、チャレンジしていくことが重要なんじゃないかと思っています。
先ほど競合の話をしましたが、実は国内の業界のことはそれほど意識していないんです。できるだけ見ないようにしているといいますか、あまり見すぎると、そちらの流行りに寄っていってしまう。そうはなりたくありません。
海外に目を移せば、アメリカにもタブレットPOSのスタートアップなんかがあって、何百億円の調達にも成功している。私はどちらかといえばそういう動向を意識したいんです。
――アメリカで事業をしていくことに、もともと憧れを持たれていたのでしょうか。
はい。ITの世界を見ても、やはり最先端は西海岸を含めたアメリカにあります。よく「海外進出するなら、まずはアジア圏を押さえたほうが……」なんて言われますけど、私はそれ以上にアメリカにチャレンジすることが面白いと思っている。ゆくゆくは、ファッション5大都市(ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ、東京)でプラグラムの事業ができればいいな、なんて夢も持っているんですよ。
――素敵な夢ですね! 御社の企業理念にあるように、世界を舞台に「いい未来をつくる」というご活躍が発展していくことを期待しています。本日はありがとうございました。