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社員が入社するときに必要な手続き

まもなく4月。新入社員がやってくる季節の到来です。新しい人材を受け入れる準備はできていますか? 人を雇用するわけですから、当然、さまざまな事務的手続きが発生します。たとえ春の新卒採用を行っていないとしても、急な中途採用のときに慌てないように、入社手続きのポイントを押さえておきましょう。

お知らせ

令和3年度の税制改正により、年末調整の各種申告書における押印義務が廃止されました。
2021年分の年末調整のやり方は、「知っておきたい基礎知識|年末調整」をぜひ参考にしてみてください!

POINT
  • 健康保険や厚生年金保険は入社5日以内に手続き
  • 雇用保険の手続きは雇用した日の翌月10日まで
  • 所得税、住民税の手続きも必要

「健康保険・厚生年金保険」の準備から

会社に新しい戦力が入ってくるのは、受け入れる側としても刺激的なことです。現場としては、新人がどんな仕事ぶりを見せてくれるのか、また、どんな業務から始めてもらおうかということに気持ちが向きがちです。

しかし、人材を雇用するにあたっては事務的な作業も多く発生します。小さな会社であれば、総務や人事の役割を現場の人や経営者自身が担うケースもあるでしょう。一つずつ説明していきたいと思います。

まずは健康保険・厚生年金保険の手続きからです。
社員を雇用してから5日以内に「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を年金事務所または健康保険組合・厚生年金基金に提出します。この手続きによって、新入社員が、健康保険および厚生年金保険の被保険者となります。届け出を行う時に給料月額を記入しなければならないので、余裕を持って月給額を定めておきましょう。

また、新入社員に配偶者や子供など被扶養者がいる場合は「健康保険被扶養者(異動)届」を同時に提出すること。さらに、社員の配偶者が国民年金の第3号被保険者に該当するならば「国民年金第3号被保険者資格取得・種別変更・種別確認(3号該当)届」を、やはり5日以内に提出しなければなりません。
この「健康保険被扶養者(異動)届」と「国民年金第3号被保険者資格取得・種別変更・種別確認(3号該当)届」はセットの様式となっています。必要に応じて、あわせて年金事務所に提出しましょう。

ちなみに、提出後、健康保険証が会社に届くまでには10日から2週間ほどかかります。ただし、「健康保険被保険者資格証明書交付申請書」を年金事務所に提出すれば、「健康保険被保険者資格証明書」を即日交付してもらうこともできます。もし、新入社員がすぐに病院にかかる必要が出てきた場合は、そういった対応も検討してみてください。

そういえば、最近は高齢者を採用する会社も増えてきましたよね。もし、新入社員が年金受給者の場合は「年金額の改定通知書のコピーまたは年金証書」も、上記と合わせて提出する必要があります。頭に置いておくとよいかもしれません。

ハローワークに「雇用保険」の手続きを

次に、雇用保険の手続きを行います。
新入社員を雇用した日の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークに提出します。この手続きによって、失業したときに失業保険を受け取ることができます。合わせて「賃金台帳」「労働者名簿」「出勤簿(タイムカード)」なども添付する必要があるので、準備しておきましょう。

もし、新入社員が以前ほかの会社に勤務し、雇用保険の被保険者だった場合は「雇用保険被保険者証」を本人から預かって提出します。また、パートとして採用する場合は「雇入通知書」を提出することになります。該当するかどうか、今一度、確認してみてください。

さらに、これは提出物ではありませんが、会社と従業員の間では「労働条件通知書」を締結します。2通作成して双方で保管することで、雇用後のトラブルの防止になります。お互い納得した条件で入社したという証ですから、怠らないようにしましょう。

税金の手続きも忘れずに

最後に、税金の手続きです。
まずは、毎月の給与から、所得税を源泉徴収し会社が所得税を従業員の代わりに納めることになりますが、その額は配偶者や扶養親族が何人いて、どんな状況なのかによって変わります。そのため、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を新入社員に記入してもらい、会社で保管する必要があります。

また、「給与所得・退職所得に対する所得税源泉徴収簿」も最初の給与支払いまでに、会社が作成して保管しておきましょう。そのときに、上で述べた扶養控除等申告書の内容を転記することになります。

もし、転職による中途採用の場合は、引き続き住民税の特別徴収を希望する場合が多いと思われます。その場合は、以前の勤務先から「給与所得者異動届出書」を送付してもらったうえで、その社員が住民税を収める市区町村に提出するという手続きを行います。

最後に、忘れてはならないのが、マイナンバーの取得です。
税金の手続きや、厚生年金保険、雇用保険などの加入手続きには、平成28年分からマイナンバーを書類に記入する必要があります。それも、それぞれ違う目的で使用することになるため、手続きごとに別個に取得しなければなりません。社内で定められた手続きにのっとって、新入社員およびその扶養家族のマイナンバーを取得しましょう。

【参照】従業員からマイナンバーを収集する

以上になりますが、いかがでしたか? 結構、いろいろな事務的作業が生じますよね。

脱サラをして独立した場合、苦労することの一つが、この年金や税金の手続きです。それは裏を返せば、会社が従業員本人に代わって、それだけの手続きをやってくれていたことにほかなりません。人を雇用する立場になれば、今度は自分がそれを行う立場になるのです。

自分の会社を選んで入ってきてくれた新入社員が、安心して仕事に打ち込める環境を整えておきたいものですね。

photo:Thinkstock / Getty Images

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