はじめての白色申告:8時間で申告書を作れなかったらビンタ(本編)

本記事では、「初心者が白色申告を行うのに何時間かかるのか?」について検証します。ただ計測してもおもしろくないので、制限時間内に申告書を作成できないと罰ゲームとルールを設けてみます。今回使用するソフトは「やよいの白色申告 オンライン」。果たして筆者は無事に作成し、ビンタを免れることはできるのでしょうか?
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目次
こんにちは。ライターの金野です。
『はじめての白色申告』をテーマにした本企画。前編(はじめての白色申告:確定申告書を作成してみた(事前準備編))では申告に必要な書類を揃えたり、領収書の整理などを行いました。今回はいよいよ、『やよいの白色申告 オンライン』を使って申告書を作成していこうと思います。
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金野:Tさん、今日はよろしくお願いします。
編集部T:よろしくお願いします。この企画は(このメディアを運営している)弥生さんの商品宣伝を兼ねているからハチャメチャなことはできないですが、普通にやっても面白くないので制限時間内に白色申告が終わらなかったら罰ゲームってことにしましょう。
金野:(罰ゲーム!?)…一般的に確定申告ってどのくらいで終わるものなんでしょうか?
編集部T:弥生さんの調べによると2〜3日で書類をつくる方が多いみたいですね。
出典:青色申告の日常記帳処理、確定申告処理にかかる日数は?(ASCII.jp)
金野:なるほど。
編集部T:平均と同じくらいで終わってもおもしろくないんで、8時間でやりましょう。罰ゲームは…うん、フルパワーのビンタとかいいんじゃないかな。
金野:!?
<白色申告8時間チャレンジ ルール>
- 8時間以内に帳簿の記入から申告書の作成までを終わらせなければいけない
- 制限時間内にできたら美女にハグされる
- 制限時間内にできなかったら美女にビンタされる
金野:初心者にとってはなかなか厳しいルールですね。。ちなみに、誰がビンタしたりハグするんですか?
(…ガチャッ)
??:こんにちは〜
金野:この方は!
姫乃たま
アイドルファンより、生きるのが苦手な人に向けて活動している地下アイドル。 歌ったり、文章書いたり、酔っ払ったりを繰り返すフリー(ライ)ター。司会、DJ、モデルも30点くらいでこなします。著書:『潜行~地下アイドルの人に言えない生活』
編集部T:ビンタするのは地下アイドルやライターで活躍する姫乃たまさんです。
金野:まだビンタと決まったわけじゃ…
編集部T:どうしますか?チャレンジしますか?
金野:…
金野:………
金野:やります。
確定申告の手順
金野:ところで、申告書の作成ってどんな手順でやればいいんですかね?
編集部T:まず下の図を見てください。
出典:確定申告って何を申告するの? ~個人事業主の税金の計算方法を理解しよう~(INTERNET Watch)
編集部T:まず『売上』、『経費』、『控除(所得控除)』の3つを計算して『課税所得』を出します。次に『課税所得』に税率をかけて所得税を出す。あとはそれまで計算の内訳を申告書に記入して税務署に提出する。これが確定申告です。
金野:つまり、『売上-経費』で所得を出し、『所得-所得控除』で課税所得を出し、『課税所得×税率』をかけて所得税を出し、それを申告書に書くということ?
編集部T:そう。今回は白色申告なので、所得税を出した後は『確定申告書B』と『収支内訳書』を作成するんですが、それは『やよいの白色申告 オンライン』が自動で作成するから気にしなくていいです。
金野:わかりました!
編集部T:では早速やりましょう。
入力開始
改めて、今回使うのはやよいの白色申告 オンライン。
画面は上記のような感じ。
この『かんたん取引入力』の欄に、2015(平成27)年1月から12月までの収入(≒売上)と支出(≒経費)をポチポチ入れていきます。
経費の入力[レシート&領収書]
まずは経費として、前編で整理した290枚の領収書とレシートを入力していきます。
筆者の場合、レシートの8割が『カフェでの作業費』か『本の購入費』だったので、入力作業は比較的楽だったかも。『同じ取引を続けて登録する』ボタンを使っているので、似たような取引はコピペでサクサク入れていきます。
入力していて思い知りましたが、前編でレシートと領収書を整理しておいてよかったです。
レシートは封筒に入れて分類すると便利
レシートを勘定科目別に分類して、分けたものをさらに日にち順にして封筒に入れておいた結果、入力作業に規則性が生まれて楽でした。もしバラバラのままだったら、いちいち別の勘定科目を入れることになって心が折れたかも。
経費の入力[その他]
次に、銀行通帳やらクレジットカードの決済履歴やらを見て、ネットで買った書籍やブログのドメイン使用料、サーバー代、ソフトの使用料などを入力していきます。
「やよいの白色申告 オンライン」にはスマート取引取込機能があるので、本当は自動で全部読み込んでしまえばよかったんですが…事業用のクレジットカードと銀行カードを作っていなかった(=プライベートで使っているものが混ざっている)ので、やむを得ず履歴を見ながら1つずつ入力していきました。ここで結構時間かかりました(余談ですが、プライベートで使っているものが混ざっていても読み込めることを後で知りました…)。
読書で時間をつぶす姫乃さん
売上の入力
経費を入れ終わったので、次は売上を入れていきます。
筆者の事業は取引先が少ないので、10分くらいで全部入れ終わりました。
(売上と経費を入力していくとこんな感じの一覧表ができます)
これにて『売上』と『経費』は入力完了です。『控除(所得控除)』の入力は次のステップでできるので飛ばします。
収支内訳書の作成
では、いよいよ確定申告書の作成に入ります。
まずは収支内訳書(提出が必要な2枚の書類のうちの1つ)を作成していきます。
こんな感じで、質問に答えたり、必要事項を入れたりしていけば収支内訳書ができあがるという仕様。作成完了までのステップが書いてあるのもいいですね。
作成にかかった時間は15分くらい。
飽きてきたので部屋にあったバランスボールに乗り始める
確定申告書Bの作成
最後に、確定申告書B(提出が必要な2枚の書類のうちのもう1つ)を作成していきます。
収支内訳書と同様、必要事項を記入したり、『はい』か『いいえ』にチェックを入れていけばOKです。
入力を進めていくと、『控除(所得控除)』を入力する画面に移ります。
ここでは源泉徴収票に書いてある金額を入れたり、生命保険料控除や寄付金控除を入れたりしていきます。筆者には大した控除もなく、入力にはあまり時間はかかりませんでした。所要時間は15分くらい。
…
……
姫乃:あの、バランスボールって運動にも使えるんですよね?
金野:そうですね。上に乗ると腹筋に効くらしいですよ。
姫乃:なるほど〜
なんだこれ
結果発表
金野:…(カタカタカタカタ)
金野:………(カタッ)
金野:…できた。
金野:終わった―! Tさん、申告書作成できましたよ! あとは印刷するだけ(*)です!
編集部T:あ、できました? じゃあ時間見てみます。…え〜っと、3時間30分ですね。
金野:めっちゃ早くできましたね!
編集部T:前編で領収書とレシートの整理には2時間かかってたから、実質的には5時間30分ってとこですね。
金野:整理の時間込みでも8時間以内にできたということですね!
編集部T:おめでとうございます。じゃあ姫乃さん、ハグしてあげてください。
姫乃:はい。
金野:…(ドキドキ)
姫乃:あの…恥ずかしいから目をつぶってもらってもいいですか?
金野:分かりました!(パチ)
姫乃:…
金野:?
金野:!?
金野:!?!?
金野:!?!?!?
金野:な、なんで…
編集部T:姫乃さんお疲れさまでした! 長い時間ありがとうございました。
姫乃:ありがとうございました〜
…
……
………
金野:制限時間内に終わったらハグって言ってたじゃないですか…
編集部T:アイドルにビンタしてもらえるなんてなかなかないよ? 羨ましいもん。
金野:嘘つけ!
編集部T:とかなんとか言って、本当はおいしいって思ってるんでしょ?
金野:…
金野:……
金野:………
金野:悪くなかったです。
まとめ
最後に、はじめて確定申告をやってみて思ったことは以下の3点。
- 会計ソフトを使用する場合、帳簿の入力作業が最も時間がかかる
- レシートは予め整理しておく(勘定科目別・日にち別に)と後でかなり楽になる
- 事業用のクレジットカードと銀行カードを作っておくべし
会計ソフトを使う場合、確定申告は帳簿の入力にほとんどの時間がかかります。なので、サクサクと入力できる環境を整えておくのが一番だと思います。
何はともあれ、初心者でも8時間以内に申告できたのは「やよいの白色申告 オンライン」があったからです。確定申告期限は3月15日です。まだ準備していない方はぜひチェックしてみてください。
- やよいの白色申告 オンライン(今回使用したソフトです)
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