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はじめての白色申告:オンラインで確定申告書を作成してみた(事前準備編)

初めまして。2015年(平成27年)分から初めて確定申告を行うことになった金野です。今回、弥生のクラウド白色申告ソフト「やよいの白色申告 オンライン」を使って白色申告にチャレンジしてみます。

今回は準備編ということで、事前に用意しておくべき書類の確認や、領収書・レシートの整理を行ってみました。特に確定申告初心者の方に参考にしていただければ幸いです。

【PR】オンライン申告ソフトではじめての青色申告に挑戦してみた!

POINT
  • 【後悔】開業後2カ月以内に届出書を出さないと青色申告できない
  • 事前準備に必要な3つ+αの書類
  • 領収書とレシートを勘定科目別に整理してみる

開業後2カ月以内に届出書を出さないと青色申告できない

少しだけ自身のことに触れますが、筆者は2015年(平成27年)から個人事業主として編集、ライティング、音楽関係の仕事をして生計を立てています。

確定申告の内容については知人から何となく聞いていて、

1. 65万円の控除を受けられる
2. 赤字を翌年に繰り越すことができる

この2つに魅力を感じ、白色申告ではなく青色申告をしようと思っていました。

【参照】青色申告と白色申告の違いと節税効果について

しかし…やってしまいました。自身のミスで青色申告ができないことが分かったのです。青色申告は開業後2カ月以内に「所得税の青色申告承認申請書」という書類を税務署(自分の住んでいる地域の)に提出する必要がありますが、これを忘れていました。

【参照】個人事業主のための青色申告承認申請書の書き方

提出期限を過ぎてしまった場合、その年は白色申告をせざるを得ません。残念ですが、(申告する年の)3月15日までに税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を出せば、翌年以降は青色申告に切り替えられるようなので、今回はいい経験をしたと割りきって白色申告に挑戦してみます。

事前準備に必要な3つ+αの書類

まず、白色申告を行うための書類を確認してみようと思います。必要な物は下記の3つです。

  1. 確定申告書B
  2. 確定申告書に添付する各種控除関係の書類
  3. 収支内訳書

白色申告を行うために必要な書類は『確定申告書B』と『収支内訳書』、そして確定申告書Bに添付が必要な控除関係の書類です。

このうち、確定申告書Bと収支内訳書は国税庁のページからダウンロード・印刷が可能です。

【参照】確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等(国税庁)
 ※確定申告書Bは『申告書B』と記載されていますのでご注意を。

収支内訳書には3つのタイプ(『収支内訳書(一般用)』、『収支内訳書(農業所得用)』、『収支内訳書(不動産所得用)』)がありますが、一般の個人事業主・フリーランスの方は一般用でOKです。
今回は「やよいの白色申告 オンライン」を使用するので、国税庁のページからダウンロードはしません(必要な書類は全部印刷できるので)。

次に『確定申告書に添付する各種控除関係の書類』についてですが、必要に応じて以下の書類の添付が必要です。

  • 源泉徴収票
  • 社会保険料/小規模企業共済等掛金控除関係書類
  • 生命保険料控除関係書類
  • 地震保険料控除関係書類
  • 寄附金控除関係書類

給与所得がある方は『給与所得の源泉徴収票(原本)』を添付すればよいですし、生命保険に入っている場合は保険会社から送られてくる『生命保険料控除証明書』を添付すればよい…といった具合です。
ただし、どんな書類の添付が必要かは申告する内容によって異なります。細かく知りたい方は下記をチェックしてみてください。

【参照】申告書の提出(国税庁)

さて、これらを揃えれば白色申告準備完了! …と思っていたのですが、残念ながらそうではないようです…

そう、確定申告とは、税務署に対して「この1年で私はこれだけ所得があったので、それに応じてこれだけの所得税を払います」と申し出ることなので、所得(=課税所得)を出さなければなりません。

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課税所得は【売上-経費-所得控除】で算出されますから、(白色申告を含む)確定申告を行うには『売上』『経費』を計算するための書類を揃えておかなければいけないのです(所得控除は、上記で説明した各種控除関係の書類があれば計算可能です)。

『売上』『経費』の金額を計算するため、以下の書類が必要です。

  • 事業で使っている銀行の通帳orカード(売上の金額を知るものとして)
  •  ※給与所得をもらっている方は給与明細も

  • 領収書・レシート(経費の金額を知るものとして)
  • クレジットカードの明細表ないしデータ(クレジットカード経由の経費を知るものとして)
  • 家賃・光熱費の請求書(家事按分の計算に必要なものとして)
  • 寄附金控除関係書類

※家事按分って何? と思った方は下記をチェックしてみてください。
【参照】家賃や光熱費を経費にする『家事按分』のやり方

余談ですが、繰り越して使わなくなった銀行通帳を家のなかから見つけるのに一苦労しました。来年分を見越して、今から売上と経費に関する記録が残っているものはしっかりと保管しておくべきですね。

領収書とレシートを整理してみた

これにて確定申告に必要なものは全て揃いました。
ここからは確定申告をラクにするために、領収書・レシートの整理をしてみようと思います。

データ読み込みできるタイプの経費(銀行明細)は会計ソフトと連携して読み込んでしまえばいいですが、現金で支払った経費は1つひとつ会計ソフトに入力しないといけません。

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「やよいの白色申告 オンライン」のスマート取引取込&かんたん取引入力機能

これが確定申告で最も手間のかかる作業なので、予め領収書・レシートは整理しておいた方がいい、ということですね。

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まず、2015年の領収書とレシートの枚数を数えてみました。計290枚。今回はこれを勘定科目ごとに整理してみようと思います。

※勘定科目について知りたい方は下記をチェックしてみてください。
【参照】経理業務に必要な勘定科目と按分計算とは?

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上記のような感じで、勘定科目ごとにレシートと領収書を分類していきました。
筆者は仕事をカフェなどで行うことが多く、レシートのほとんどがカフェでの作業費だろうと思っていましたが、やはり8割がカフェ代(勘定科目を「雑費」で処理)でした。その他、旅費交通費、新聞図書費などが残り2割。

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分類した領収書・レシートはそれぞれ封筒に入れ、勘定科目名を書いてファイルボックスに収納。ここまでくれば、安心です。

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あとはやよいの白色申告のコピペ機能(同じ取引を続けて登録)を使いながら経費を入力していけばOK。勘定科目ごとにレシートを分けておけば、毎度すべての項目を入力せずに済みます。

今回はここまでです。
次回は実践編として「やよいの白色申告 オンライン」を使った帳簿付けと確定申告書類の作成をしていきたいと思います。

何やら、8時間以内に確定申告を完了させないと筆者(私です)がビンタされる制限時間付き企画らしいので、ぜひチェックしてみてください!

◆1/29(金) 追記

続編を公開しました!→はじめての白色申告:8時間で申告書を作れなかったらビンタ(本編)

photo:Thinkstock / Getty Images

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