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サラリーマンなどの副業の確定申告について

今やすっかり従来のメールを凌駕するほど広がっている無料通話・メールアプリの「LINE」。人気の理由の一つには個性的なスタンプもあるでしょう。そのスタンプを自作して販売している人のうち、過半数はデザインの勉強をしたことがない人で、学生や会社員をしながら楽しく稼いでいる人も多いのだとか。インターネットで誰もが簡単に発信者になれるので、趣味ブログのアフィリエイトなどでもちょっとした収入につながりやすい時代です。そんなとき、問題になるのが「税金はどうするのか」ということ。今日は、確定申告の必要性や義務、そしてそのメリットについても考えてみたいと思います。

お知らせ

2022年(令和4年)分の所得税の確定申告の申告期間は、2023年(令和5年)2月16日(木)~3月15日(水)です。最新版の確定申告の変更点は「2023年(2022年分)確定申告の変更点! 個人事業主と副業で注目すべきポイントとは?」を参考にしてみてください!

POINT
  • 副業による所得が年間20万円を超えると確定申告が必要
  • 確定申告で経費を計上すれば節税できる
  • 事業規模になったら会計ソフトならば管理も申告も簡単に

いくら稼ぐと確定申告が必要か

まず知っておきたいのは「いくら収入があれば確定申告が必要なのか」ということ。給与所得者の場合、年間で副業による所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要になります。

「収入」ではなく「所得」が20万円超なので、収入から経費を除いた額が20万円超ということです。LINEのスタンプの上位1000位の平均販売額は270万ですから(12月2日:日経新聞オンライン参照)、スタンプ制作者は100万以上稼ぐ計算になります。そこまでいかなくても、例えば、自分が作ったLINEのスタンプがたくさんダウンロードされて、年間で25万円を稼いだとしましょう。この場合でも、制作にかかる経費が5万円以上あった場合は、所得は20万円以下になりますから、確定申告は不要ということになります。

また、他に給与をもらっていない場合は、所得が38万円以下であれば、確定申告が不要です。なぜならば、基礎控除として38万円が引かれるからです。主婦が家事の合間に行うサイドビジネスのような場合は、この38万円のラインを超えているかどうかで、確定申告の要不要が分かれるので、覚えておくとよいでしょう。

雑所得で経費を計上できる

会社からの月給による収入は「給与所得」にあたりますが、それ以外の副業による所得は「雑所得」として申告するのがスタンダードです。事業が本格化してきたときは「事業所得」として申告する場合もありますが、ちょっとした副収入の場合は、雑所得として確定申告を行いましょう。

「確定申告をしなければならない」と言われると、なんだかマイナスにとらえられがちですが、雑所得では経費を計上できるという大きなメリットがあります。副業を行った場合は「報酬」が振り込まれてきますが、そのときにすでに源泉徴収として所得税が引かれています。確定申告で経費を計上することは、その所得を減らすことであり、源泉徴収として引かれている所得税の一部を返してもらうことができます。

副業を行うにあたって購入した物品の費用はもちろん、打ち合わせのときにかかった飲食代や交通費なども、その副業のために使ったものであれば経費として計上することができます。払い過ぎた税金が戻って来るのは収入としても大きいですから、普段から領収書を保管する癖をつけておきましょう。

副業が会社に知られたくないなら、住民税は普通徴収に

サラリーマンが副業を確定申告する際の注意として、確定申告書には、住民税の支払い方法を選択する欄があります。そこでは「自分で納付」(普通徴収)を選択しておきましょう。
サラリーマンは給与から毎月、住民税が引き落とされていますが、副業による収入があれば、その分の住民税を追加で納めなければなりません。確定申告時に住民税の支払いを普通徴収にするように指定しておくことで、足りない分が会社ではなく個人に請求してもらうことができます。

所得税確定申告書 第二表 住民税の支払い方法選択箇所

副収入があることが会社に知られたくない人は特にきちんと確定申告を行って、申告書の住民税の欄は普通徴収を選択するといいでしょう。

事業所得にするなら会計ソフトで誰でも簡単に

「確定申告」というと何やら難しいイメージが強いかもしれませんが、雑所得の申告は難しいものではないです。ですが、事業所得にするなら、「会計ソフト」を用いると、家計簿感覚でごく簡単に経費を計上できるものもあります。弥生のクラウド会計ソフト「やよいの白色申告 オンライン」「やよいの青色申告 オンライン 」などを使えば、銀行やカード明細データなどを自動取り込みする機能などもあるので、取引登録も確定申告もかんたんです。

売り上げを把握しながら確定申告を行えば、副業へのモチベーションはさらにアップするはず。本業に支障をきたさない範囲で楽しく副業で稼ぎながら、確定申告にもチャレンジしてみてはいかでしょうか。

photo:Thinkstock / Getty Images

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