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会社を辞めて独立・起業する際に必要な手続きとは? ー雇用保険編ー

会社を退職して起業するときにすべきことは何か? 健康保険や年金について説明してきましたが、今回は「雇用保険」についてです。雇用保険も、健康保険や年金と同様に、サラリーマンとして会社に勤務して、自動的に天引きされているときは、あまり意識しないものです。しかし、いざ退職すると、その大きさを実感するもの。雇用保険とは何かということから説明していきましょう。

お知らせ

2021年(令和3年)分の所得税の確定申告の申告期間は2022年(令和4年)2月16日(水)~3月15日(火)。確定申告のやり方は、「知っておきたい基礎知識|確定申告」をぜひ参考にしてみてください!

POINT
  • フリーランスは雇用保険に加入できない
  • 国民年金基金や小規模企業共済でカバーする方法も
  • 起業準備者も失業手当がもらえるようになった

独立後は雇用保険による給付はなくなる

雇用保険と労災保険をまとめて「労働保険」と呼びますが、労働者を雇用する事業所は原則として、労働保険に加入しなければなりません。1週間の所定労働時間が20時間以上で、かつ、31日以上の雇用見込みがある場合は、雇用保険の被保険者となります。つまり、会社員は基本的にみな、雇用保険に加入していることになります。

雇用保険は、労働者の失業を防止したり、再就職の促進を図ろうとする制度です。失業したときにもらえる「基本手当」、いわゆる失業手当がよく知られていますが、それ以外に、職業能力アップを希望する人を支援する「教育訓練給付」や、育児や介護で休業したときに給付される「育児休業給付」や「介護休業給付」などもあります。

会社を辞めて独立するということは、雇用保険から外れることです。当然のことながら、これらの給付は受けられなくなるので、独立する前に、そのデメリットはよく踏まえておいたほうがよいでしょう。

将来のリスクに備える

健康保険や年金については、会社員を辞めてフリーランスになったときに、しなければならない手続きがありました。それは、言い方を変えれば、代わりとなる制度があるということです。

ところが、雇用保険の場合、それはありません。雇用されている人のための保険ですから、当たり前といえば当たり前ですが、会社員とは違う準備が必要となってくるということです。

たとえば、公的年金と同様の税制優遇措置がある「国民年金基金」は、自営業者やフリーランスが利用できる上乗せ年金です。また、自営業者向けに作られた退職金・年金制度である「小規模企業共済」を活用するのも一つの手でしょう。

もちろん、将来に備えるあまり、月々の支払いに圧迫されてしまうと本末転倒ですが、いざというときのために、できるだけのことはしておくようにしましょう。

起業準備中も失業とみなされる!?

雇用保険による失業手当は、勘違いされやすいのですが、「会社を辞めたらもらえるもの」ではありません。失業手当は、あくまでも「就職の意思があるものの、就職先が見つからない人」が受給できる手当てです。起業する人やフリーランスの人は、受給することができない……というのが、従来のルールです。

しかし、今年の7月22日に厚生労働省が通達を出して、「求職活動中に創業の準備・検討をする場合」も、失業手当の給付対象となることになりました。これまでは、準備段階だとしても、起業の意思がある段階で、失業手当は受けられなかったのですが、この通達によって、準備段階であれば、失業手当が支払われるようになったということです。失業手当の給付は最長で1年間になります。

ただし、条件があります。それは、単に起業を準備しているだけではなく、並行してハローワークなどで求職活動もすること。これは、起業するふりだけして何もせずに失業手当を受け取るというケースを防ぐためです。

この変更一つとっても、国が起業を支援していることがわかるでしょう。これからも起業のハードルとなっている従来の制度が変更されて、より独立しやすくなる可能性は高いです。その際には、またこちらで最新情報をお届けしたいと思います。

photo:Thinkstock / Getty Images

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