白色申告者必見!青色申告で得られる”おトク”を教えます

『所得がある程度ないと青色申告のメリットはない…』という青色申告の都市伝説?を聞いたことはありませんか?そんなことはありません!すでに2014年1月1日からスタートした白色申告記帳義務化に対応されている方も、していない方にも、青色申告で受けられるおトクを教えちゃいます。
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目次
- POINT
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- 青色申告の帳簿をビジネスの武器に!
- 青色申告会を利用して様々なサービスを味わおう
- 青色申告で所得税以外にも制約しよう
『青色申告の帳簿作成はめんどうだ…』
青色申告の主なメリットは次の4つ。
- 所得金額から一定金額を控除できる
- 赤字を3年間繰り越すことができる
- 家族への給与も全額費用にできる
- 30万円未満の固定資産も全額費用にできる
これらのメリットは白色申告者では受けられません。しかし、このメリットを受けるためには、決められた形式の帳簿の作成が必要です。白色申告記帳義務化で、白色申告者も帳簿作成が義務付けられたとはいえ、『青色申告の帳簿作成は、やっぱりメンドウ…』と感じている方が多いようです。
ですが、帳簿を作成するメリットもあります。銀行からお金を借り入れる際には必ず帳簿が役に立ちますし、帳簿があれば借り入れに必要な資料をすぐ作ることができるため信用力もアップします。さらに、財務分析や将来を見据えた計画を作成するときなど、帳簿があるとないとでは質もまったく違ってきます。
本気でビジネスを大きくするならば、帳簿は成長のための武器になりますよ。
業績が悪いときに赤字を繰り越すことも
事業はうまくいくに越したことはありませんが、なかなかそうはいかないときもあるでしょう。とりわけ、開業当初は収入が不安定になりがちで、経費を差し引くと、むしろ赤字になってしまうことも……。
そんなとき、青色申告をしていれば、赤字を繰り越すことができます。赤字決算から脱出したからといって、即座に資金繰りが楽になるわけではありません。赤字を繰り越せるメリットは、個人事業主にとって大きいといえるでしょう。
『やっぱり帳簿は白色申告の方がラクだろう…』
さて『やっぱり帳簿は白色申告の方がラクだろう…』思っている個人事業主の方、白色申告者でも半数以上が作成している帳簿があることをご存知ですか?
『平成21年度中小企業の会計に関する実態調査事業 集計・分析結果』(新日本有限監査法人)によると、白色申告者の半数以上が「売上帳」「仕入帳」「現金出納帳」「経費帳」「売掛金元帳」「買掛金元帳」の6つを作成しています。
実は、これらの帳簿は、青色申告65万円控除を受けるために最低限必要な8つの帳簿でもあるのです。同じ帳簿を作るのであれば、メリットのある青色申告を選択した方が断然おトクですよね。
さらに、会計ソフトを利用すれば、仕訳を入力するだけで青色申告に必要な帳簿をすべて作成してくれます。市販の会計ソフトの中には、家計簿感覚でかんたんに仕訳入力ができるものもありますし、財務分析が行える・資金繰り表を作れるなどの機能があるソフトもあります。帳簿の作成に時間をかけずラクをして、ビジネスに直結する活動に時間をかけた方がいいですよね。
『仕訳がわからない、仕訳が大変だ…』
『仕訳がわからない、仕訳が大変だ…』と思っている方は、青色申告会(大阪国税局管内は、納税協会)などへの加入を検討してはいかがでしょうか。簿記の講習会の開催や、日々の帳簿作成や確定申告のサポート、法令改正セミナーや会計ソフトの入力指導セミナーなども行っています。さらに、弁護士による無料法律相談の開催、宿泊料の割引や遊園地の格安チケットなどの福利厚生サポートを提供している申告会もあります。
なお、青色申告会へ加入するためには、年間3万円程度のコストがかかりますが、これも大丈夫!この費用は、所得税を計算する上で経費に計上ができるため、結果的に節税につながります。
利用できるものはしっかり利用して、節税+様々な特典をゲットです。
『いくらお金が得するのか・・・』
帳簿だ・仕訳だといってきましたが、やっぱり一番気になるのは『いくらお金が得するのか・・・』ですよね。「個人事業主のかんたん税金シミュレーション」を使えば、約1分で節約金額を計算できます。実は、青色申告で節約できる金額は所得税だけではありません。健康保険料や住民税なども節約できるのです。
たとえば、一人で事業を行っている個人事業主の方の所得金額が500万円の場合、白色申告より青色申告の方がおよそ251,000円も節約できるのです。
納税は、国民の義務ですが、節税は、国民が選択できる権利ですので、少しでも節約できる方法を選択したいですね。
青色申告によるおトクを理解いただけましたでしょうか?今回紹介したものは、ほんの一例にすぎません。ぜひ、皆様のビジネススタイルに合ったおトクを実感してみてください。
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