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妊娠・出産・育児・介護に関する「休業」と必要な手続き

ある日、従業員のAさんから「妊娠しました。○○月が予定日です。」との報告がありました。「それはおめでとう!」と声掛けしたものの会社としてはどうしたら良いのでしょう。今回は妊娠・出産・育児、そして介護に関する「休業」についてお話します。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

産前産後休業

労働基準法では、女性労働者が出産する場合に以下の休業が認められています。

産前休業 出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から、請求があった場合
産後休業 出産の翌日から8週間は、原則就業禁止。ただし産後6週間を過ぎた後、本人が請求し医師が認めた場合は就業可能

産前の休業は「労働者本人からの請求があった場合」ですので、もしも「私は出産日ギリギリまで働きたい」というのであればそれは可能です。したがって出産前後を通して絶対に働かせてはならないのは産後6週間ということになります。なお、ここでいう「出産」とは妊娠4ヵ月以上の分娩をいい、「死産」や「流産」も含まれています。産前産後休業は一般的に「産休」と呼ばれています。

育児休業

育児・介護休業法では、男女労働者が申し出ることにより、以下の期間、育児休業を取ることができます。

  • 子が1歳に達するまでの間
  • 一定の場合、最長で子が2歳に達するまでの間

育児休業は一般的に「育休」と呼ばれています。

育児休業

【参考】厚生労働省:「あなたも取れる!産休&育休」より一部改変

産休は誰が対象?

産休は女性労働者なら正社員はもちろんのことパート・アルバイト・契約社員など、どなたでも対象になります。

育休は誰が対象?

育休は男女労働者が対象なので、男性でも取ることが出来ます。しかし産休に比べると対象者の範囲が少し狭くなります。

期間の定めのある契約の方の場合

申出時点において、以下の要件を満たすことが必要です。

  • ① 同一の事業主に過去1年以上雇用されている
  • ② 子どもが1歳6ヵ月になるまでの間に契約が更新されないことが明らかでない

対象外とする労使協定がある場合

以下の要件に該当する場合は育児休業を取ることはできません。ただし、対象外とする労使協定がある場合に限ります。

  • ① 雇用された期間が1年未満
  • ② 1年以内に雇用関係が終了する
  • ③ 週の所定労働日数が2日以下

日々雇用される方の場合

労使協定の有無にかかわらず、育児休業を取ることはできません。

出産手当金と育児休業給付金

産休中、育休中の給与は支払うべきなのでしょうか。実はノーワーク・ノーペイの原則(労働提供がなければ給与の支払義務もなし)どおり、給与の支払いをする必要はありません。しかしAさんが社会保険に加入している場合、産休中は健康保険の出産手当金を、育休中は雇用保険の育児休業給付金の支給申請をすることができます(一定の要件あり)。出産手当金や育児休業給付金は休業中の所得補償となります。
なお、必要な届出と手続きについてはこちらをご参照ください。

【参考】
全国健康保険協会:「出産で会社を休んだとき」
ハローワーク:「育児休業給付の内容及び支給申請手続について」

介護休業と介護休業給付金

今回の事例のAさんのように妊娠や出産・育児に関する休業の他、介護に関する休業もあります。
育児・介護休業法では、要介護状態にある対象家族を介護する男女労働者が申し出ることにより、以下の期間と回数、介護休業を取ることができます。

  • 対象家族1人につき通算93日まで
  • 3回を上限として

育児休業と同様に、期間の定めのある契約の方や対象外とする労使協定がある場合に一定の要件があります。こちらをご覧ください。

対象労働者

  • 労働者(日々雇用を除く)
  • 労使協定により対象外にできる労働者
    • 入社1年未満の労働者
    • 申し出の日から93日以内に雇用期間が終了する労働者
    • 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
  • 有期契約労働者は申出時点において、次の条件を満たすことが必要
    • ① 入社1年以上
    • ② 介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6カ月経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

【参考】
厚生労働省:「育児・介護休業制度ハンドブック」より

また、介護休業中の所得補償として雇用保険の介護休業給付金があります。必要な届出と手続きについてはこちらをご参照ください。

【参考】
ハローワーク:「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」

まとめ

妊娠・出産・育児・介護に関する「休業」について基本事項をお話しました。正しい知識を身に着け、従業員に安心して出産や育児、そして介護に専念してもらえるようにしましょう。

知っておきたい基礎知識|雇用と給与|まとめINDEX

  1. はじめて従業員を雇うときに知っておきたいこと
  2. 従業員の雇用には、どんな手続きが必要か?
  3. 従業員を雇用するときに準備する必要書類
  4. 労働保険・社会保険とは何か?
  5. 社会保険の手続き
  6. 労働保険の手続き
  7. 労働保険の年度更新とは
  8. 住民税 普通徴収と特別徴収の違いと手続き
  9. 標準報酬月額とはなにか? 決定のタイミングはいつ?
  10. 算定基礎届・月額変更届とは?
  11. 給与の源泉徴収と源泉所得税納付の手続き
  12. 賞与での社会保険の計算と手続きについて
  13. 年末調整とはなにか?
  14. 給与計算・年間スケジュール
  15. 給与計算のための就業規則・給与規程のポイント
  16. 給与計算・給与明細書の作成前に準備すること
  17. 給与計算での支給項目と非課税扱いになる手当
  18. 給与計算での「社会保険料」の計算
  19. 給与計算での「雇用保険料」の計算
  20. 給与計算での源泉所得税の計算方法
  21. 給与での支給額の算出方法と給与計算後の納付事務
  22. 「退職」とは何か? 退職の種類と手続き、規程
  23. 「解雇」とはなにか? 禁止事項と基本的なルール
  24. 「休職」とは?基本的なルールと必要な手続き
  25. 妊娠・出産・育児・介護に関する「休業」と必要な手続き
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