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10.消費税における課税売上割合と課税売上割合に準ずる割合

04.消費税の納付額の計算方法と課税形式」でも解説いたしましたが、課税売上割合は、95%ルールの適用の有無など、仕入控除税額の算定において使用され、納付税額に大きな影響を与えます。
そのため分母、分子にどのような数値を使うべきか、よく理解しておかなければなりません。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

非課税売上高について

04.消費税の納付額の計算方法と課税形式」で述べたとおり、課税売上割合は以下の算式で求めます。

課税売上高+輸出免税売上高
課税売上割合= ———————————————
課税売上高+輸出免税売上高+非課税売上高

分母は不課税取引以外の売上高が含まれますので、課税売上高(国内課税売上高と輸出免税売上高)と非課税売上高との合計額になります。
課税売上や非課税売上に対価の返還等(返品、値引、割戻、割引など。「15.消費税における個別対応方式の計算方法」を参照)があった場合には、その金額を控除します。
なお、非課税売上高については、有価証券等と利子・利息等について以下のように取り扱います。

有価証券等
有価証券 国債、地方債、社債、株式、受益証券、CP等 譲渡対価の5%相当額を非課税売上高に算入
有価証券に類するもの 登録国債、金銭債権(貸付金等)
出資持分 譲渡対価全額を非課税売上高に算入
資産の譲渡等の対価として取得した金銭債権(売掛金等) 非課税売上高に算入しない
その他 現金、小切手、手形等
利子・利息等
利子、保証料、収益分配金、償還差益、金銭債権の買取差益、買現先取引の売戻差益 非課税売上高に算入
償還差損、買現先取引の売戻差損 非課税売上高から控除

間違いやすい例①

有価証券の譲渡について、対価の全額を分母に算入してしまった

上記の表にもあるとおり、有価証券を売却した場合、対価の全額ではなく、対価の5%相当額を分母に算入します。
これは、頻繁に売買が繰り返されることが想定される有価証券について、対価の全額を分母に算入してしまうと、不相応に課税売上割合が低下してしまうことを防ぐための規定です。
しかし、金融機関などではまだしも、一般事業会社においては有価証券の売買自体があまりないため、誤って対価の全額を分母に算入してしまうことがあります。

間違いやすい例②

土地の譲渡があるにもかかわらず、分母に算入するのを忘れてしまった

土地の譲渡は非課税取引とされていますが、課税売上割合の分母には、非課税売上高も算入されます。
有価証券の売買と同様、土地の譲渡も一般事業会社ではあまりなじみのない取引であるため、非課税売上高に算入すること自体を忘れてしまいがちです。

間違いやすい例③

輸出免税売上高を分母・分子に算入するのを忘れてしまった

課税売上高割合の分母、分子ともに国内課税売上高だけではなく、輸出免税売上高も算入しなければなりません。
しかし、輸出取引の少ない事業会社では輸出免税売上高を分母、分子に算入することを忘れてしまう場合があります。

課税売上割合に準ずる割合

05.消費税の納付額の計算方法 〜簡易課税の計算〜」で説明したとおり、課税と非課税の両方に共通する課税仕入にかかる消費税は課税売上割合分だけ控除ができますが、課税売上割合よりも合理的な割合がある場合には、課税売上割合に代えて、その割合を用いて計算します。
このときの、課税売上割合に代えて適用する合理的な割合のことを、「課税売上割合に準ずる割合」と呼びます。
課税売上割合に準ずる割合としては、使用人の数の割合、消費または使用する資産の価額割合などが挙げられます。
なお、課税売上割合に準ずる割合を適用するためには、「消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書」を提出し、所轄税務署長の承認を受けておく必要があります。

間違いやすい例

従来より課税売上割合に準ずる割合を適用していた企業が、今期は課税売上割合を用いて計算した方が消費税の負担が少なくなることが判明したので、課税売上割合を用いて控除対象仕入税額の計算を行った

課税売上割合に準ずる割合を適用することについて承認を受けた場合、承認を受けた日の属する 課税期間については、課税売上割合に準ずる割合を適用しなければなりません。
仮に課税売上割合を用いたほうが有利であるならば、課税売上割合に準ずる割合の適用を取りやめようとする課税期間の末日までに、「消費税課税売上割合に準ずる割合の不適用届出書」を所轄税務署長に提出しておかなければなりません。
【参考】
国税庁:[手続名]消費税課税売上割合に準ずる割合の不適用届出手続

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