基本-2 マイナンバーと法人番号
監修者 : 宮田 享子(社会保険労務士)
マイナンバーは秘匿性が高く、利用目的や利用範囲が制限されていて、厳格な安全管理が求められます。法人番号は公開されるので、誰でも自由に使うことができます。
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目次
「マイナンバー(個人番号)」と「法人番号」の特徴
マイナンバー発行は住民票をもつ人が対象
マイナンバーは先に述べたように、12桁からなる固有の番号です。国内に住民票のある人が対象になるので、外国人であっても中長期在留者・特別永住者などには番号が割り当てられます。海外からの旅行者など、住民票に登録のない人には与えられません。
番号は、住民票をもとに市区町村長が指定しますが、二重に番号が発行されないように、番号の生成は地方公共団体情報システム機構(J-LIS)が行います。
個人番号は、原則として変更できず、本人が亡くなったら永久欠番となります。ただし、番号が漏えいして不正使用されると認められたときなどは、手続きをすれば変更できることがあります。
法人番号は誰でも使うことができる番号
法人には13桁の法人番号が割り当てられ、それを利用することになります。利用目的の制限がなく、会社の取引先コードとして用いるなど、誰でも自由に利用可能な番号です。
法人番号は国税庁が割り当てます。その対象は、設立登記法人、国の機関、地方公共団体、その他の法人や団体です。これらの法人については、特別な手続きをしなくても、法人番号が決められ、法人登記されている本店または主な事務所の所在地に通知されます。
また、このような法人以外でも、決められた条件をクリアして国税庁に届け出れば、法人番号を割り当ててもらえます。なお、個人事業主に対しては法人番号が割り当てられないので、法人番号を記入する書類などには、個人のマイナンバーを使います。法人番号は、1法人に対し1つの番号の割当てになるので、法人の支店や事業所単位には番号は割り当てられません。
国税庁は、法人番号を割り当てられた法人等の名称・所在地・法人番号の基本3情報を、「国税庁法人番号公表サイト」で2015年(平成27年)10月から公表しています。さらに、基本3情報をインターネット上で検索・閲覧できるサービスも提供されています。パソコンやスマートフォンで検索条件を指定すると、その法人情報を閲覧することができます。また、複数の法人番号で、まとめて検索することもできます。複数の法人の名称・所在地、登記の閉鎖といった変更情報のデータを、まとめてダウンロードできる機能もあります。
出典:「よくわかる 事業者のためのマイナンバーガイド」 監修:宮田享子(社会保険労務士)
知っておきたい基礎知識|マイナンバー|まとめINDEX
- 基本-1 マイナンバー制度と利用目的
- 基本-2 マイナンバーと法人番号
- 基本-3 通知カードと個人番号カードの違い
- 基本-4 マイナンバーの安全性と罰則
- 基本-5 企業のマイナンバーの取扱い
- 基本-6 マイナンバーの実務、いつから?
- 基本-7 マイナンバー対応 企業が準備すべきこと
- 実務-1 マイナンバーの担当者を決める
- 実務-2 マイナンバーを扱う業務を洗い出す
- 実務-3 特定個人情報の利用範囲を決める
- 実務-4 マイナンバーの取得から廃棄まで
- 実務-5 マイナンバーの取得方法
- 実務-6 マイナンバーの本人確認の方法
- 実務-7 取得したマイナンバーの保管方法
- 実務-8 マイナンバーの利用や提供方法
- 実務-9 マイナンバーの廃棄方法
- 実務-10 マイナンバーの安全管理措置とは
- 実務-11 組織体制を整備する(組織的安全管理措置)
- 実務-12 従業員への周知徹底を図る(人的安全管理措置)
- 実務-13 情報の漏えい・盗難等防ぐ(物理的安全管理措置)
- 実務-14 社内システムのセキュリティ対策(技術的安全管理措置)
- 実務-15 外部委託を決める方法
- 実務-16 基本方針・取扱規程を作成する
- なるほど解決!マイナンバーQ&A
- マイナンバー導入チェックリスト