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「会社イコール株式会社」ではない!選択すべき会社形式とは

「個人事業の規模が少しずつ大きくなってきた」、「一緒に事業を行う仲間もできた」……といった理由で「会社化」を考える時には、本当に株式会社で良いのかを検討すべきです。株式会社以外の会社形式や、ベストな形式を考えるために必要な基礎知識について解説します。

スモールビジネス事業者にとって「株式会社」は本当にベスト?

会社と言えば株式会社……と思っている人が多いはず。実際、日本の会社のほとんどは「株式会社」です。ただ、「株式会社」というシステムは、スモールビジネス事業者が「会社」に対して持つイメージを実現するための手段として、必ずしもベストなものではありません。

「事業を共に行う仲間と、お金や技術を持ち寄って、皆で話し合いながら経営を拡大させていく」

自分の事業を「会社」にすることについて、上記のようなイメージを持っているスモールビジネス事業主は、「株式会社」以外の方式を選択する可能性にもついても、現実的に検討すべきでしょう。

株式会社における「所有と経営の分離」とは

「株式会社」は、「事業を行うには多額の資金が必要である」という問題に対する、人類が現時点で到達している「ベスト」な解決手段です。「所有と経営の分離」という言葉を聞いたことがある人も多いはず。これはどういうことかというと、

  • 所有(株主)…お金を提供する人
  • 経営(取締役など)…日常の会社経営を行う人

上記のように、お金を提供する人と実際に経営を行う人を分けることです。

そして所有者は、経営者の選任権(取締役は株主総会で選任されます)、経営に関する重要事項の決定権(例えばいわゆるM&Aを行うには基本的に株主総会が必要です)などを持ちます。「お金を提供する人」に対して、単に「お金を貸して(使い道には口を出さないで)」と頼むより、「株主になって(会社の所有者になって)」と頼む方が、多額のお金を提供して貰いやすい、ということです。

株式会社の創業者は「所有者」からも「経営者」からも追放され得る

「株式会社」の場合、会社の創業者は、株主かつ(代表)取締役となります。
このうち、「取締役」としての地位は、上記通り「危うい」ものです。いつか株主総会の選任決議で「取締役」としての地位を剥奪されてしまうかもしれません。

そして、「株主」としての地位もまた、「危うい」ものです。例えば、いわゆる「少数株主の追い出し」とは、一部の株主を強制的に「株主」から追放するための措置です。創業者も、いつか「少数株主」となってしまったら、「追い出し」を受けるかもしれません。

「株式会社」は、たしかに「多額の資金調達」にとっては「ベスト」な選択肢です。ただ、「株式会社の長所を活かした資金調達」を行おうとすると、創業者の「経営者」「所有者」としての地位は、「危うい」ものになります。この「危うさ」を理解した上で、それでも資金調達を行いたい……というのが、株式会社というシステムなのです。

株式会社以外の会社形式とは

では、株式会社以外には、どのような会社形式があるのでしょうか。
「有限会社」は、法律改正によって現時点では作成不能です。現時点で作成できるのは、「持分会社」と呼ばれる種類の会社であり、「合名会社」「合資会社」「合同会社」の三種類です。三種類もあって分かりにくいのですが、ポイントは、「出資者(社員)は有限責任か無限責任か」という点です。

「有限責任」と「無限責任」とは

例えば、株式会社の場合、会社の経営が破綻すると、株券は「紙切れ」になってしまいます。100円で買った株式の価値がゼロになってしまいます。しかし、仮に債務超過だとしても、株主が会社の借金を払う必要はありません。別の言い方をすれば、「株主は株券購入の際に払った額の限度でのみリスクを負う」ということです。

これが、「有限責任」。
これとは異なり、個人が借金をした場合は、その個人は借金全額を払わないといけません。これが「無限責任」。

自分の事業にピッタリな会社形式を選択しよう

出資者全員が有限責任……つまり出資した額の範囲内でのみ責任を負うのが「合同会社」、その反対に出資者全員が無限責任……つまり会社の債務全額について責任を負わされるのが「合名会社」、中間が「合資会社」という関係です。

3つの会社形式の違い

  法人 法人ではない
有限責任 株式会社 合同会社  
有限責任と
無限責任が混在
  合資会社
無限責任 合名会社 個人事業(複数人なら組合)
  所有と経営の分離あり 所有と経営の分離なし

上の表通り、個人事業(や複数人の場合の組合)と株式会社の間には、「法人格の有無」のみならず、「所有と経営の分離の有無」「有限責任か無限責任か」などの違いがあります。「会社と言えば株式会社」と即断せず、自分は事業を会社化することで何を実現したいのか、そのために「ベスト」といえる形式は何なのか、一度考えてみることが重要です。

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