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ネット販売で顧客とのトラブルを防ぐための法知識とサイト構築法

ネット販売は、低コストで、しかも全国の顧客を対象にできるという、スモールビジネス事業主にピッタリな商品販売方法です。ただ、ネット販売は、法規制が張り巡らされた領域でもあります。法律を知らずにサイトを作ると、キャンセルなどを巡って顧客とトラブルになりかねません。法規律の概要を解説します。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

ネット販売を始めるには法知識が必要不可欠!

野菜から缶詰までの各種食料品、少数生産のファッションアクセサリー等々、商品をインターネット上で販売することは非常に一般的になりました。スモールビジネス事業を行う人の中にも、ネット進出を計画している人は多いのではないでしょうか。

インターネット上での商品販売には、「お客さんと直接対面せず、自動で売買が行われる」という特徴があり、店側にとっても顧客側にとっても、これが大きな問題となる場合もあります。

例えば、実店舗で本来20万円のテレビに誤って「20000円」と値札を貼ってしまっても、お客さんがレジに来たら「間違えた!」と気付くことができますが、ネット販売だと、気付いた時にはテレビが2万円で100台売れていた……なんてことにもなりかねません。

ネット販売でのトラブル

逆に、実店舗で主婦が誤って「テレビを10台下さい」と言ったら店員に「10台も必要なのですか?」と確認して貰えるはずですが、ネット販売だと、誤って個数を「10」とタイプしても「誤りでは?」と教えて貰えません。

こうしたネット販売の特性を踏まえ、法は、ネット販売に特有の規律を置いています。ネット販売を現実的に準備している人、将来的に見据えている人は、ネット販売に対する法律の規律について、概要を理解しておきましょう。

ネット販売に関する法律は複数存在する

まず理解して欲しいのは、ネット販売に対する法規律は、「ネット販売法」といった一つの法律に全てまとまっているのではなく、複数の法律に分かれているということです。

例えば、Amazonでも楽天でも、多くのネットショッピングサイトでは、商品をカートに入れて購入ボタンを押した後に、注文内容や合計金額、「注文を確定する」といったボタンなどが表示された最終画面が表示されます。これは、「特定商取引法」という法律の規律を受けたものです。

「特定商取引法」では、「顧客の意に反して契約の申込をさせようとする行為」が禁止されています。「意に反して……させようとする……」というと、非常に詐欺性が強いものをイメージしがちですが、経産省のガイドラインは、ネット販売に関してこれを相当緩やかに解釈しており、「上記のような最終画面を用意しないとダメ」というように運用しているのです。

顧客の操作ミス時に店側はキャンセルを受け付けないとダメ?

上記の最終画面は、顧客の操作ミスとの関係でも意味を持っています。
「民法」の基本ルールから言うと、顧客が操作ミスで欲しくない商品を注文するなどした場合、いつでも(例えば1年後でも)注文をキャンセルできることが原則です。これに対する修正ルールを決めているのが「電子契約法」。店側が「消費者の申込内容などを確認する措置」をとっていれば、たとえ操作ミスだとしても、顧客は注文をキャンセルできない、と定めているのです。

操作ミス時のキャンセル可否

店側が「消費者の申込内容などを確認する措置」を
取っていない場合
キャンセル可
店側が「消費者の申込内容などを確認する措置」を
取っている場合
キャンセル不可

つまり、上記のような最終確認を行っていれば、これが「確認する措置」と言えますから、操作ミスを理由としたキャンセルを受け付けなくて済むのです。

店側の「操作ミス」で誤った価格が表示されていた場合は?

上記と逆に、店側が「操作ミス」で価格を実際より低く表示させてしまった場合などは、「民法」の基本ルールがそのまま適用されます。そして基本ルールとは、相手(顧客)が「店側のミスだ」と気付いていたら店側は契約をキャンセルできる、というものです。例えば本来20万円のテレビが理由もなく2万円で売られていたなら、顧客は「店側のミスだ」と当然気付いていた……と言えるケースがほとんどでしょう。

ネットに限らず通信販売はキャンセル可能なのが原則

特定商取引法」は、「(ネットに限らない)通信販売」一般の返品ルールについても規律を置いています。訪問販売に関する「クーリングオフ」と同じようなルールで、商品を渡すなどしてから8日間の間は、原則として契約キャンセルを行うことができる……というものです。つまり、「操作ミス」に限らずどんな理由であれ、店側は8日間はキャンセルを受け付けないといけない、というのが原則なのです。

この例外として認められているのが、消費者庁の「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン 」に基づいた表示が行われていた場合。かなり長いため本記事では詳細については割愛しますが、ガイドラインに従った表示が行われていた場合は、上記の「8日間」のキャンセルを拒むことができます。

「8日間は自由にキャンセルされてしまう」というのは、店側にとって非常に大きな問題です。ネット販売を行う場合、必ず上記ガイドラインに従った表示を行いましょう。

法律の規律を踏まえた上でのサイト構築を

以上のように、ネット販売を行うためには、本記事で紹介したものなど、複数の法律やガイドライン等を横断的に参照する必要があります。顧客とのトラブルを防ぐため、以上のような各法律を踏まえたサイト構築を心がけることが重要です。

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