独立・起業における競合分析の方法
具体的な事業コンセプトにまで落とし込むことができたら、次に、そのビジネスが市場の中でライバルに勝てるかどうかを検証します。まずは競合調査と分析をし、勝つにはどうすればいいか、差別化や付加価値をどうするのかをじっくりと考えましょう。
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目次
競合分析をしよう
事業コンセプトが固まってきたら、次に同じ市場で戦うことになるライバル(競合他社)について、調査をしましょう。ターゲット客層から見て、自社が提供する商品・サービスがどれだけ魅力的なものになっているか、客観的に分析するためです。WEBや資料請求で調べることがら始まり、最終的には、現地確認や現地調査をして情報収集を進めましょう。そして、その結果を競合分析表としてまとめてみましょう。
当社 | 競合G店 | |
---|---|---|
ターゲット顧客 | 30~50代の会社員・OL | 30~50代の会社員・OL |
ニーズ | 安くワインが飲める場所 | 安くワインが飲める場所 |
商品・サービスの質 | 洗練されたサービス | チェーン店の居酒屋 |
技術 | フロア、調理経験者。飲食店経営経験者 | 調理人のみ経験者 |
価格 | 平均単価3,500円 | 平均単価4,000~4,500円 |
ブランド | ― | 老舗酒屋 |
販売方法 | 対面 | 対面 |
プロモーション | 一般媒体 | 一般媒体 |
強みと弱み | 強み: ブランド野菜、希少豚肉を使用したハイコストパフォーマンス料理、アットホームな高いサービスレベル。リピーター作りノウハウを持つスタッフ。 弱み: ワインアイテムの種類(70種程度)、今後130アイテムまで底上げ |
強み: 老舗酒屋の知名度。豊富なワイン(バックヤードに170種以上)。 弱み: フロアは未経験者多数、低いサービスレベル。 |
資本金、規模 | 500万円 / 1号店 | 5,680万円 / 外食に新規参入 |
売上、数量など | 月商480~550万円 | 月商650~750万円 |
重要成功要因 | 隠れ家的な場所にあって、珍しい古民家のつくりに、1、2階があることで幅広い利用動機に対応できること。ブランド野菜、肉と焼き台を使用したシズル感あふれる店内と心地よい会話溢れるサービス。地域初、地域一番の格安均一ワインメニュー。 | リーズナブルなワイン専門業態が近隣になかったことが第一成功要因。1,800~2,000円台のアイテムを揃えたワインメニュー。大きくとった入りやすい入り口と開放感のある店内で女性でも入りやすい環境を実現。 |
差別化と付加価値を考えよう
競合分析の結果、自社の強いところ、弱いところを見つけましょう。競合他社に打ち勝つためには、強みを活かして、他社とどう差別化するかの検討が重要です。さらには、通常よりも付加価値をつけた商品・サービスの提供が可能かどうかも検討するべきです。付加価値の高い商品・サービスを提供できるのであれば、ライバルよりも有利に展開できる可能性が高まります。とにかく、「何となく」事業をスタートするのではなく、じっくりと検討してからスタートしましょう。