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青色申告時に税務署に提出する2つの書類(青色申告決算書、確定申告書B)の書き方

監修者 : 宮原 裕一(税理士)

個人事業主が、青色申告を行う際に実際に税務署へ提出する書類は「青色申告決算書」と「確定申告書B」です。青色申告決算書は、4枚、確定申告書Bは、2枚あります。(確定申告書は、申告内容によって3枚目4枚目5枚目が必要な場合があります。)

やよいの青色申告 オンライン」で、帳簿付けをしていれば、「青色申告決算書」と「確定申告書B」のどちらもかんたんに作成されるので、自分で記入する必要はほとんどありません。

お知らせ

※2022年(令和4年)度の雇用保険は、2段階更新です。詳細は、「【2022年度の雇用保険は2段階更新!】労働保険とは?制度と年度更新について解説」を参照ください。

「青色申告決算書」は全部で4枚

青色申告決算書は、全4枚で構成されています。

1枚目は「損益計算書」といい、1年間の事業の収入や経費などがすべて記載されています。2、3枚目は、1枚目の損益計算書の内容を細かく記したもので、。一定期間の儲けがいくらになったかを計算する書類です。

所得税の場合、基本的には、1月1日から12月31日の1年間が、計算の対象期間となります。

所得税の計算のもとになる所得金額(儲け)は、
「収入金額(売上など)」-「必要経費(仕入や諸経費)」
で計算されますが、損益計算書は明細でその内訳を示しながら所得金額を算出します。

4枚目は「貸借対照表」といい、事業の財政状態を表します。

申告ソフトのデスクトップアプリ「やよいの青色申告」や「やよいの青色申告 オンライン」を使用するとすべて自動で作成されるので、安心です。

1枚目 損益計算書

損益計算書は、P/L(Profit and Loss statement)とも呼ばれます。

Ⓐ 申告者の情報:住所、氏名、事業所の所在地、電話番号などを記入します。

Ⓑ 売上(収入)金額:1年間の事業収入です。

Ⓒ 売上原価:その年に売れた商品の仕入にかかった費用です。

Ⓓ 経費:事業でかかった経費を科目ごとに集計したものです。

Ⓔ 専従者給与:青色事業専従者がいる場合の給与総額です。

Ⓕ 青色申告特別控除額:10万円、55万円、65万円いずれかの特別控除が受けられます。

Ⓖ 所得金額:1年間の事業所得です。

2枚目 損益計算書の内訳

2枚目と3枚目は、1枚目の「損益計算書」に入力されている数字の内訳です。2枚目には、売上(収入)金額などの内訳を記載します。

Ⓐ 月別売上(収入)金額及び仕入金額:売上と仕入の金額を月別に記入するところ

Ⓑ 貸倒引当金繰入額の計算:将来に売掛金を回収できない場合に備えて、貸倒引当金を計算します。ない場合は、空欄でかまいません。

Ⓒ 給料賃金の内訳:従業員がいる場合、1年間に支払った給与と賞与の総額、源泉徴収税額を記入します。

Ⓓ 専従者給与の内訳:家族を青色事業専従者としている場合、ここに1年間に支払った給与と賞与の総額、源泉徴収税額を記入します(参考:専従者給与とは何か?家族に支払う給料を経費扱いにする方法)。

Ⓔ 青色申告特別控除額の計算: 10万円控除、55万円控除、65万円控除いずれかの青色申告特別控除を記入する欄です。

3枚目 損益計算書の内訳(減価償却の計算ほか)

Ⓐ 減価償却の計算:今年、減価償却できる資産の詳細を記載します。減価償却資産の名称等のほか、登録した固定資産情報と減価償却費を記載。

Ⓑ 利子割引料の内訳:金融機関以外の個人・法人への借入金の利子がある場合はここに記載します。ない場合は空欄。「税理士・弁護士等の報酬・料金の内訳」もない場合は空欄にします。

Ⓒ 地代家賃:事務所や店舗の地代家賃の内訳。事務所の家賃などがある場合は、ここに記載します。「権・更」は権利金・更新料、「賃」は賃貸料のことです。

Ⓓ 本年中における特殊事項:前年に比べて極端に収入が増減した場合など、特別な事情を税務署に伝えたいことがあれば記入する欄です。

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4枚目 貸借対照表

青色申告決算書の4ページ目は「貸借対照表」です。

貸借対照表は、B/S(Balance Sheet)とも呼ばれます。「資産(借方)」と「負債・資本(貸方)」によって、事業の財政状態がわかります。

65万円もしくは55万円の青色申告特別控除を受けるためには、複式簿記による帳簿を基にして作成されたこの表の提出が必要になります。
左側に資産の勘定科目の期首・期末残高、右側に負債や純資産(資本)の勘定科目の期首・期末残高を記載します。

Ⓐ 資産の部:現金や預金、売掛金などの資産を記載します。

Ⓑ 負債・資本の部:買掛金や借入金、未払金などの負債と、元入金(資本)を記載します。

Ⓒ 製造原価の計算:製造業の場合は、原価計算をして「仕入金額(製品製造原価)」を出します。この欄は貸借対照表とは関係ありません。ない場合は、空欄のままでかまいません。

「確定申告書B」は2枚

「確定申告書B」は所得税額の計算をする用紙で、2枚になります。
第一表では1年間の所得を記入したあと、所得控除を差し引いて所得税額を確定させます。

第二表は第一表の詳細を記入します。所得税額はページ下部の計算方法で計算します。超過累進課税方式といい、課税所得が大きいほど税率が高くなる仕組みです。

確定申告の際は、マイナンバーと本人確認が必要です。本人確認は、マイナンバーカードまたは、通知カード(※)及び運転免許証などの身分証明書などで確認を行うので、これらの本人確認書類の提示または写しの添付をします。

※( マイナンバー)通知カードは、2020年5月25日に新規発行が廃止されました。今後、新たにマイナンバーが交付される方には「個人番号通知書」により、マイナンバーが通知されます。なお、「通知カード」廃止後も住民票との記載が一致している場合に限り、マイナンバーを証明する書類として「通知カード」を引き続き利用できます。ただし、「個人番号通知書」はマイナンバーの証明書類としては利用できません。

確定申告書B 第一表

Ⓐ 事業者の情報:住所、氏名、性別、職業、屋号など。

Ⓑ マイナンバーの記入:提出の際には必ず記載しておきます。

Ⓒ 1年間の収入と所得:「事業」の「営業等」欄が本業の収入と所得です。本業以外の収入がある場合は該当する欄に区分して記入します。また、区分右の□には、記帳・帳簿の保存の状況について、それぞれ次の数字を数字を記入します。

1…電子帳簿保存法の規定に基づき、税務署長の承認を受けて、総勘定元帳、仕訳帳等について電磁的記録等による備付け及び保存を行っている場合
2…会計ソフト等の電子計算機を使用して記帳している場合(1に該当する場合を除く)
3…総勘定元帳、仕訳帳等を備え付け、日々の取引を正規の簿記の原則(複式簿記)に従って記帳している場合(1及び2に該当する場合を除く)
4…日々の取引を正規の簿記の原則(複式簿記)以外の簡易な方法で記帳している場合(2に該当する場合を除く)
5…上記のいずれにも該当しない場合(記帳の仕方が分からない場合もこちら)

Ⓓ 所得控除の計算:該当する所得控除がある場合はここに記入します。所得金額から差し引いて課税される所得金額を決定します。なお、下記の控除を受ける場合は、区分右の□に数値などを記入します。

●寡婦・ひとり親控除…ひとり親控除の適用を受ける場合は、区分右の□に「1」と記入します。

●配偶者控除・配偶者特別控除…配偶者控除の場合は、「区分1」右の□は入力しません。配偶者特別控除の場合は、「区分1」右の□に「1」と記入し、控除額を記入します。

●医療費控除… セルフメディケーション税制による医療費控除の特例を選択する場合は、区分右の□に「1」と記入します。

Ⓔ 税金の計算:所得税額を計算し、そこから税額控除等を差し引きます。復興特別所得税も加算します。

Ⓕ その他:専従者給与などを記入します。

Ⓖ 還付金の振り込み先:還付を受ける場合の口座を記入します。

課税される所得金額税率控除額
1,000円 から 1,949,000円まで5%0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで10%97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで33%1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで40%2,796,000円
40,000,000円 以上45%4,796,000円

確定申告書B 第二表

Ⓐ 住所、氏名:事業者の住所と氏名を記入します。

Ⓑ 源泉徴収された所得:源泉徴収された所得がある場合は記入します。

Ⓒ 譲渡所得など:譲渡所得(不動産、株の売買を除く)や一時所得の金額を記入します。

Ⓓ 事業専従者の詳細:家族が事業専従者になっている場合に記入します。

Ⓔ 住民税・事業税の詳細:住民税や事業税の控除に関する項目を記入します。

Ⓕ 所得控除の詳細:各種所得控除がある場合は、ここに明細を記入します。

※記事内の書式は2022年1月現在、各税務署で使用されているものです。変更されることがあります(以下同)。

(※)2020年5月25日をもって「マイナンバー通知カード」は廃止されました。今後は「通知カード」の住所・氏名の変更や再交付が行えなくなります。
引き続き「通知カード」をマイナンバーの証明の書類として使用する場合は、住民票との記載が一致している必要がありますのでご注意ください。

なお、新たに出生や入国をして新たに住民登録された人は、「個人番号通知書」にてマイナンバーが通知されますが、こちらは証明書類としてのご利用はできません。
詳しくは、「マイナンバー通知カードが廃止に。もう使えなくなる?確定申告への影響は?」をご確認ください。

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